【借金返済】時効の援用とは?費用や流れ、メリットデメリットを解説

最終更新日:2021/06/18

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
代表弁護士 樋口 卓也

弁護士法人サンク総合法律事務所 代表 樋口 卓也

クレジットカードや消費者金融、銀行ローンなどの借金には時効があり、時効が成立したら借金を一切支払う必要がなくなります。

ただし時効成立に必要な期間が過ぎても、「時効援用」をしなければ実際借金をなくすことができません。

また時効援用にはリスクもつきまとうので注意が必要です。

時効援用の手続きをするときには、自分で行うより弁護士や司法書士などの専門家に任せる方が確実で安心です。

今回は借金の消滅時効援用のメリット・デメリット、専門家に依頼したときにかかる費用などを解説します。

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<この記事の要約>

  • 時効援用手続きのメリットは、借金から解放されること
  • 時効援用手続きのデメリットは、失敗し債権者に居場所を知らせてしまう・時効が中断してしまうリスクがあること
  • 時効の援用を個人で行うのに不安がある場合は、弁護士や司法書士といった専門家に依頼するとより確実
  • 消滅時効援用の手続きをとった後、信用情報機関によって回復までの期間は異なるが、個人信用情報は回復する

消滅時効援用手続きのメリット・デメリット

時効援用とは「時効による利益を受けます」という意思表示です。通常は債権者へ「内容証明郵便」を使って「時効援用通知」を送ることにより、時効援用します。

時効援用は債務者本人が自分で行うことも可能です。以下で時効援用をした場合のメリットとデメリット(リスク)を確認しましょう。

時効援用のメリット

時効援用に成功すると、借金の支払い義務がなくなります。元本だけではなく未払いの利息やそれまでに発生していた遅延損害金もすべて消滅します。借金から解放されるのは大きなメリットといえるでしょう。

消滅時効援用のデメリット:失敗するリスクがある

時効援用には失敗のリスクがあります。たとえば、本当は時効が成立していないのに時効援用通知を送ってしまう場合です。

また、最終返済日から5年や10年が経過していても、その間に裁判を起こされて時効が中断されている可能性もあります。

時効援用通知を送っても必ずしも借金が消滅するわけではないので、注意が必要です

時効援用に失敗すると以下のような大きなデメリットも発生します。

消滅時効援用のデメリット:債権者に居場所を知られる

借金を長期間返済していない方は、住民票を移さずに引っ越しをして電話番号も変え、債権者からの連絡が来ないようにしている場合も多いでしょう。

しかし時効援用の手続きをするときには、通知書に差出人の連絡先を書く必要があります。

時効援用が有効なら、借金がなくなるので連絡先を知られても問題ありませんが、無効なときには援用によって「居場所を知らせて」しまいます。

そうなると、債権者から再び電話や手紙などで督促されたり、裁判を起こされて、職場を知られていれば給料を差し押さえられたりする可能性が高くなります。

消滅時効援用のデメリット:時効が中断してしまう

もし時効が成立していないのに援用通知を送ってしまったら、債権者からは債務承認と主張されます。債務承認とは、債務者が「借金があります」と認めることです。

債務承認したらその時点で時効が中断するので、改めて5年が経過しないと時効が成立しなくなります。

もうすぐ時効が成立しそうな状況であっても、不用意に時効援用通知を送ってしまったがために、時効が成立しなくなってしまうことがあるのです。

このように、時効援用には失敗に伴うリスク・デメリットがあるので慎重に対応しなければなりません。

時効の援用を個人で行う手続きの流れ

時効援用を専門家に依頼せず自分で行う場合は、以下のように進めます。

最終返済日を確認する

まずは本当に時効に必要な期間を経過しているかどうか確認する必要があります。

基本的には最終返済日から5年(個人からの借入の場合は10年)が経過していれば時効が成立しています

債権者から届いた請求書などの通知を探して、いつが最終返済日になっているかを調べましょう。

そういった書類がない場合、信用情報機関へ個人信用情報の開示請求をするようお勧めします。個人信用情報には、借金の借入や返済に関する情報が登録されているので、おおむねいつ頃最終返済したか把握できる可能性があります。

こちらは、各信用情報機関における開示請求の方法が記載されたページです。3社とも開示請求を行うのが確実です。

JICC https://www.jicc.co.jp/kaiji/
CIC https://www.cic.co.jp/mydata/index.html
JBA https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/open/

内容証明郵便で時効援用通知を発送する

最終返済日から5年が経過していて時効が成立している可能性が高ければ、内容証明郵便を使って時効援用通知書を作成しましょう。

紙で作成するなら、内容証明郵便の書式に従って3枚同じ内容の通知書を作成する必要があります。

できあがったら署名押印をして連絡先を記入し、3通とも郵便局に持ち込みましょう。郵便局で押印等の手続きをしてもらい、料金を払えば発送してもらえます。

ただし内容証明郵便を取り扱っている郵便局は限定されるので、事前に電話などで確認しましょう。

もしくは、ウェブ上から電子内容証明郵便による通知書を送ることも可能です。

時効援用は専門家(弁護士・司法書士)に任せるのが確実

頼れる弁護士・司法書士

前述にあるように、時効援用には失敗のリスクがあります。

本当は時効が成立していないのに、知らずに時効援用通知を送って債権者に居場所を知られたり、「債務承認」と言われたりしたら困ってしまいますよね。

そんなリスクを避けたい場合は、手続きを弁護士などの専門家に依頼しましょう

専門家に依頼したら、時効が成立しているかどうかを調べてもらえます。100%確実ではありませんが、自分で対応するよりずっと安心です。

また専門家が時効援用通知を送るときには、弁護士・司法書士事務所を連絡先に指定するので、債務者本人の連絡先を通知する必要がありません

ただし、代理人を立てて手続きをする場合は、代理人から債権者に対して債務者の氏名住所を相手に提示する必要がありますが、代理人がついている間は、債権者から債務者本人に連絡がくることはありません。

万一時効成立前に時効援用をしてしまっても、居場所を知られて督促を受ける可能性が低く、大きなメリットを得られます。

さらに専門家が時効援用通知を送るときには、相手に「債務承認」と言われないよう慎重に対応します。

時効援用したことによって、せっかく過ぎた時効期間を巻き戻してしまうリスクが少なくなるのも、大きなメリットと言えます

弁護士や司法書士に依頼した場合の時効の援用の流れ、費用相場

専門家に依頼した場合の時効の援用手続きの流れ

相談する
まずは弁護士や司法書士に時効援用についての相談をしましょう。アドバイスを受けた上で納得したら、委任契約を締結して時効援用を依頼します。

専門家が時効援用通知を送る
専門家が時効の成立を確認し、時効が成立していると考えられる場合には専門家の名称で内容証明郵便を使って時効援用通知を送ります。

借金が消滅する
時効援用通知が無事に相手に到達したことを専門家が確認し、本人に「借金が無事に消滅した」と伝えます。これにて法的に借金支払い義務がなくなるので、以後は住民票を現住所に移しても債権者から督促されることはありません。安心して生活できるようになります。

専門家にかかる費用の相場

時効援用を専門家に依頼する費用は2〜5万円程度です。

時効援用後信用情報はどうなるか

時効援用をすると、個人信用情報にどのような影響が及ぶのでしょうか?

この場合の取扱いは、信用情報機関によって異なります。

主に消費者金融が加盟しているJICCの場合、時効援用をしたら事故情報が抹消されてきれいな状態に戻り、借入を利用できる状態になる可能性が高いです

一方カード会社が主に加盟しているCICでは時効援用によって「契約終了」や「貸倒」などの情報が登録され、以後5年間は情報が登録されたままになるケースが多数です。その場合、情報が抹消されるまで借入を利用できません。

銀行などが多く加盟しているJBAの場合、確実ではありませんが時効援用すると事故情報が抹消されるケースがあります

どこかの信用情報機関に事故情報が残っている限り、基本的にはカードやローンを利用できませんが、JICCでは情報が消えると考えられるので、消費者金融であれば時効援用後すぐにでも利用できる可能性が高いと考えられます。

どちらにせよ、借金を滞納したまま何の手続きもせずにいると、いつまでたっても信用情報は回復しないと言えます

どの信用情報機関でも、時効の援用手続きを行ってから長くても約5年後には、信用情報が回復することになります。

まとめ

時効の援用手続きを行うメリットは、時効が成立すれば元本と未払いの利息、またそれまでに発生していた遅延損害金もすべて消滅するということです。

デメリットは、手続きが失敗した場合債権者に居場所を知られて、再度督促や差し押さえが起こる可能性が高いことと、時効が中断する可能性があるということです。

時効援用を行うなら、一般的には自分で対応するより弁護士などの専門家に依頼する方が安心で確実です。無料相談できる事務所も多いので、ぜひ利用してみてください。

信用情報機関によって回復までの期間は異なりますが、消滅時効の援用手続きを行うことにより個人信用情報は回復します

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