任意整理ができない場合とは?交渉失敗することもある?【債務整理】

最終更新日:2020/08/07

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 今枝 利光

弁護士法人サンク総合法律事務所 今枝 利光

借金返済が苦しい

借金返済が苦しく任意整理を検討することになったら、「任意整理ができない場合もあるのか」が気になりますよね。

今回は任意整理ができないのはどのような場合か、またその場合の対処法を解説します。

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<この記事の要約>

  • 任意整理ができないこともある。債務者本人の事情でできないケースと、債権者が任意整理に応じづらいケースがある
  • 債権者によっては、会社の方針で任意整理に応じないことがあるが、弁護士事務所などに相談すれば、交渉に応じづらい債権者がある場合は依頼前に教えてもらえることがほとんど
  • 任意整理ができない場合の対処法としては、収支状況の改善を図る、自己破産や個人再生など他の手続きを検討するなどがある

任意整理ができないこともある

任意整理は裁判所を通じず債権者(消費者金融などの借入先)と交渉をして、借金を減額してもらう手続きです。減額してもらった借金は、3〜5年で改めて分割払いをします。

基本的には毎月支払う利息がカットもしくは大幅減額される方法で、元金(利息以外の借入れ金額)までは減りません。

債権者との交渉は個人でもできますが、弁護士などの専門家に依頼した方が交渉がスムーズに進むことが一般的です。

任意整理は、債務整理の中でも、裁判所を通じて行わない比較的ライトな手続きですが、この手続きができないこともあります

本人の事情でできないケース

任意整理ができないケースに、債務者(借金の借主)本人の事情によるものがあります。例えば下記のようなケースです。

3-5年での借金完済が見込めない

前述したように、任意整理では今ある借金の利息をカットもしくは大幅減額して基本的には3年間(長くても5年間)で全て返し終わる必要があります。

無職・無収入の場合や、家賃や生活費で収入がほとんど消えてしまうなどという場合は、任意整理後の継続した返済が見込めず、せっかく債権者と交渉して立てた返済計画が実現しません。

任意整理手続きを成功させるためには、3~5年間で返済を終わらせることができる程度の安定した収入が見込める必要があります。これは、家族からの援助やパート収入でも構いません。

弁護士費用が払えない

任意整理の弁護士費用が払えない場合は、弁護士が手続きを行うことができません。

多くの弁護士事務所では費用の分割払いが可能で、費用分割期間は債権者への返済はストップしますので、費用について心配な場合は実際に弁護士事務所に相談するか、無料減額診断をしてみましょう。

弁護士法人サンク総合法律事務所では、借入れ情報や収支状況がある程度分かっていれば、任意整理手続きが最適かどうかのアドバイスと、費用分割のシミュレーションをすることもできますよ。

弁護士事務所との連携が取れない

せっかく依頼をしても、手続きが始まる前や始まってから、弁護士に断られてしまうケースもあります。

弁護士事務所からの電話に出ない・必要書類を返送しないなど弁護士とあまりに連携が取れない状態だと、手続き自体を進めることができなくなるので、任意整理ができない可能性があります。

借金問題の解決のため、弁護士事務所からの連絡にはきちんと対応できるようにしましょう。

債権者が任意整理に応じづらいケース

No

借りてから1度も返済していない

1度も返済をせずに任意整理の交渉をしても、債権者は応じない(任意整理ができない)か、厳しい条件での和解にしか応じないと考えて良いでしょう。

貸した側からすると、1度も返済せずに「今後の利息をカットもしくは減額してください」と言われたら、初めから任意整理するつもりで借りたのではないかと考え、交渉に応じないのが自然だからです。

ただ、1度も返済しないまま滞納して一括請求されている、または長期間滞納していて借金の時効が考えられる、という場合は専門家に依頼して解決できる可能性があります。そのような場合は早急に弁護士に相談してみましょう。

借金の時効について詳しい記事はこちら:「クレジットカードや消費者金融などの借金は時効になる?【借金返済】

会社の方針で任意整理に応じない(交渉しても失敗してしまう)

金融機関の中には、方針として任意整理に応じない業者もあります。フクホー株式会社、アペンタクル株式会社(旧ワイド)、株式会社しんわなどは代表的で、たとえ交渉をしても残金の分割払いや利息の減額等に応じてもらえず、任意整理に失敗してしまいます。

しかしそのような債権者が借入れ先に含まれている場合、弁護士事務所に相談すれば、相談段階で「これまでの事務所の交渉実績から、この金融機関は弁護士が対応しても任意整理に応じない傾向にある」などと教えてもらえることがほとんどです。

任意整理の交渉は個人でもしようと思えばできますが、上記のように、事前に弁護士に相談をすれば、任意整理をする債権者を選別することができるので、任意整理を成功させる確率が格段に高くなります。

低金利の借金

国の教育ローンや奨学金など、元々低い利率で契約し長期で分割払いしている借金は、任意整理できないというよりは任意整理する意味がほぼありません。

任意整理を成功させるためには

任意整理では対象債権者を選び、個々の債権者と直接交渉をして、借金の残債務額と支払い回数を決めて和解契約書を作成します。

ただ、任意整理は法律上の制度ではなく、債権者と任意で話し合いをして解決する手続きです。

よって、任意整理では債権者に交渉を強制することが出来ません。

交渉に応じるか応じないかは債権者の自由ですし、交渉すること自体には応じたものの、こちらが提案した条件に最終的な合意をせず、交渉を決裂させて、裁判所に訴訟を起こし、差押えなどの手続きに進むこともまた、債権者の自由なのです。

ですので、任意整理が得意な専門家、つまり交渉に成功した実績が多くある弁護士事務所に依頼することが成功への鍵となります。

任意整理ができない場合の対処法

本人の事情でできないケース

家計 やりくり

工夫をして収支に余剰を作る

返済のための安定収入が見込めない場合は、まずは収入を増やしたり節約をしてなんとか任意整理をするための土台を作りましょう

収入を増やしたり節約して少しでも余剰ができれば、自力で余裕を持って返済することはできなくても、任意整理の交渉で減額できた金額により長期で返済することはできる可能性があります。

どちらにしても今の苦しい生活や自転車操業を続けていても、いつかどうにもならない時がきます。将来の自分のために、今一踏ん張りして解決方法を模索しましょう。

収入を増やしたり節約する具体的な方法についての記事はこちら:「借金完済までの道のり!賢く借金返済をする方法を生活状況別に解説

自己破産を検討する

どうしても収支に余剰を作れない理由があったり、体調を崩し働けないなどの場合は、任意整理ではなく自己破産手続きを検討しましょう

自己破産をすれば、税金等の一部を除く全ての借金が0になり、再スタートを切ることができます。ただし、一定以上の価値のある財産は手放すことになります。

資産状況などによっては、自分の生活や周りに思ったより影響を出すことなく自己破産ができる場合もありますので、気になる方は弁護士に相談してみるか、こちらの記事をチェックしてみてください。

自己破産したら車や持ち家はどうなる?残せる財産と残せない財産の基準

自己破産するとどうなる?手続き中やその後の生活でできること・できないこと

債権者が任意整理に応じづらいケースの対処法

弁護士に相談

債権者を選んで任意整理をする

任意整理では債権者を選ぶことができます。つまり、債権者が任意整理に応じづらい事情がある場合は、それ以外の債権者のみを対象に任意整理をすれば良いのです。

【例】
アコム、プロミス、楽天銀行からの借金があり、アコムは1度も返済していない場合は、
プロミスと楽天銀行だけ任意整理を行い、アコムはそのままの返済を続けるという方法をとれる

しかし、そのように一部の債権者だけ除いて任意整理手続きを行っても、悩みが解決しない場合もあります。そのような場合、別の方法を検討する必要があります。

自己破産か個人再生を検討する

前述したように、自己破産は借金を0にしてもらい、一定以上の財産は手放すという手続きです。

個人再生では、基本的には借金総額が5分の1ほどに圧縮され、約3年の分割払いになります。そして自己破産とは異なり、財産を残すことができるという手続きです(個人再生では、圧縮された借金を約3年で支払い終わるために一定の収入が必要なので、アルバイトで収入が少ない場合などは利用出来ないこともあります)。

自己破産や個人再生は、債権者と直接交渉する任意整理とは違い、裁判所を通じて行う手続きですので、相手から拒絶されたらその時点で手続きができなくなる、などということはありません。最終的には裁判所が判断をします。(任意整理のようにどの債権者を対象にするか選ぶことはできません)

個人再生の手続きの中に「小規模個人再生」というものがありますが、こちらの場合のみ債権者に反対・賛成意見を聞く制度があります。

小規模個人再生で以下のような場合、再生計画案が否決されます(小規模個人再生ができません)。

 

  1. 債権者のうち、半分以上の債権者が反対したとき
  2. 借金総額の半分を超える額の債権を持つ債権者が反対したとき

任意整理に応じづらい債権者がいて解決方法がわからないという場合は、自己破産や個人再生なども検討してみましょう。

どの手続きが最善かを決定するのは債務者本人だけでは困難です。借金の内容と収支状況などから、最適な解決方法を一緒に考えてくれる専門家に相談するのが、失敗しないための確実な方法と言えます。

まとめ

任意整理を行おうとしても、債権者本人の事情でできないケースと、債権者が任意整理に応じづらいケースなど、任意整理が行えないことがあります

債権者によっては、会社の方針で任意整理に応じないことがありますが、弁護士事務所などに相談すれば、交渉に応じづらい債権者がある場合は依頼前に教えてもらえることがほとんどです

任意整理ができない場合の対処法としては、収支状況の改善を図る、自己破産や個人再生など他の手続きを検討するなどがあります。

任意整理ができるかどうかや、どの手続きが最適なのかを個人で判断するのは困難なので、お悩みの場合は債務整理の実績が豊富な弁護士に相談しましょう。

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