任意整理で減額できる借金額はどのくらい?【債務整理】

最終更新日:2020/11/27

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 今枝 利光

弁護士法人サンク総合法律事務所 今枝 利光

計算機と書類

借金返済に悩んでいる場合、任意整理をすれば、支払い額を減額でき問題を解決できる可能性があります。

ただ、「任意整理で本当に借金を減額できるの?」「どのくらい減額されるの?」と疑問を持っている方もいらっしゃるでしょう。

今回は任意整理で減額できる借金額はどのくらいか、具体的にわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

あなたの借金はいくら減らせる?

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<この記事の要約>

  • 任意整理で減額の対象となるのは将来利息、遅延損害金、経過利息。過払い金があれば、その分の元金が減額になる
  • 債務整理の中でも、任意整理は比較的減額率が低いが、裁判所を通じて行わないので負担が少ない、費用が安い、債権者を選べる、収入が少ない・不安定でも手続きしやすいといったメリットがある

任意整理は比較的減額率が低い

任意整理

任意整理をした場合にも借金は減額されます。ただしいくつかある債務整理手続きの中で、任意整理の減額率はもっとも低いです。任意整理の場合元金が減らないからです。

減らせるのは、基本的に合意後に発生する利息(将来利息)です。将来の利息はカットもしくは大幅減額してもらえるが、元金(借金自体)は全額残るので支払わなければならない、ということです。

たとえば150万円の借金のある方が任意整理をすると、150万円にかかってくる将来利息は払わなくて良くなりますが、150万円そのものは支払う必要があるのです。

債務整理には任意整理以外に自己破産や個人再生がありますが、自己破産の場合には元金も含めて負債が全額免除されます。個人再生では元金ごと5分の1などへ大きく減額されます。

元金が減らない任意整理は、自己破産や個人再生と比べると、インパクトが小さいように思えますよね。ですが、自己破産や個人再生にはデメリットもあるため、債務者本人の希望や生活状況などによって、最適な手続きは異なります。

自己破産や個人再生について知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。
自己破産とは?メリットとリスク・費用について徹底解説【債務整理】
個人再生とは?メリットとリスク・費用について徹底解説【債務整理】

任意整理で減額の対象になるのは何か

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任意整理をしたときに借金のどの部分がどれくらい減額されるのか、より詳しくみていきましょう。

将来利息

任意整理では将来利息が全額カットもしくは大幅減額されます。将来利息とは、債権者との合意後完済までに発生する利息です。

たとえば100万円の借金のある方が債権者と話し合って100万円のみを支払う合意をしたら、その時点からは利息が発生しなくなります。

本来なら合意後完済までに発生する利息を支払う必要がありますが、こちらについては支払わずに済みます。

遅延損害金

遅延損害金とは借金の支払いを延滞したことによって債権者に発生する損害への賠償金です。サラ金業者やカード会社との契約では、【支払いを延滞すると年利18~20%程度の遅延損害金が発生する】と規定されているケースが多数です。

任意整理をすると、合意した内容に従ってきちんと返済する限り、もともとの契約によって発生するはずの遅延損害金は免除されます

延滞したら通常、延滞状態を解消するまで18~20%の遅延損害金を払い続けなければなりませんが、任意整理を行えばその分を払わなくてよくなるというメリットがあるのです。

経過利息

経過利息とは、任意整理の手続き開始後合意時までに発生する利息です。

弁護士に任意整理を依頼しても、すぐに合意できるわけではありません。通常、3か月~8か月くらいはかかります。

本来であれば、その交渉期間中も利息が発生し続けるはずです。これが経過利息です。

任意整理をすると、経過利息の支払いも基本的に免除されます。ただし業者によっては強硬な態度を取り、「経過利息を必ず支払ってほしい」と主張してくるケースもあるため100%確実ではありません。また弁護士や司法書士に依頼せず自分で対応すると、経過利息の免除は受けられないと考えた方が良いでしょう

過払い金がある場合は元金まで減額される

過去に利息制限法による制限利率を超過する取引があり、過払い金が発生している場合には、借金が元金ごと大きく減額される可能性があります

過払い金が発生していると、過払い金の額を元金から差し引くためです。たとえば元金が100万円残っていても、過払い金が50万円発生していれば残金は50万円となります。

元金より過払い金の方が多ければ、マイナス(払いすぎ)となるので過払い金が返還されます。

元金が100万円残っていても過払い金が150万円発生していたら、マイナス50万円となるので50万円が返還されます。元金は完済されるので一切の支払は不要となり、借金生活から解放されます。

任意整理では基本的に元金が全額残りますが、過払い金があると元金まで減額されると理解しましょう。

任意整理で減額される例

<前提条件>

100万円を年利18%で借り入れているAさん。
本来の返済期間は3年間(36回払い)でしたが、任意整理によって返済期間を50か月としました。

 

もともとの約定の場合、返済期間が36か月で年利18%かかるので、返済総額は1,301,468円、月々の支払い額は36,152円となります。

任意整理によって返済期間を50か月にすると、返済総額は100万円となり、月々の支払い額は20,000円となります。

<減額される項目と金額>
●返済総額は1,301,468円→100万円
1,301,468円から100万円まで返済総額が減ります。金額にすると301,468円が減額されることになります。

●将来利息は301,468円→0円
将来利息は、もともとの約定の場合に301,468円です。任意整理によって0円にまで減額されます。

●月々の返済額は36,152円→20,000円
月々の返済額は、任意整理前は36,152円ですが、任意整理をすると20,000円まで減額されます。減額される金額は16,152円であり、こちらを月々の生活費や必要費用に回せるようになります。

※こちらの【返済シミュレーション】を利用して算出しています。

このように、任意整理では自己破産や個人再生ほどではないものの、支払い額が現実的な額になり、月々の負担も軽くなります。任意整理には個人再生や自己破産にはないメリットもたくさんあるので、借金返済にお悩みであれば、検討してみましょう。

また、実際任意整理をしたら返済額や総額がどのくらい減額になるか、無料でシミュレーションをしてくれる事務所もあります。お気軽に、弁護士事務所に相談してみましょう。

減らせる金額が少なくても任意整理をするメリット

頼れる弁護士

任意整理は、他の債務整理手続きを比べると減額率は低いですが、その分以下のようなメリットがあります。

裁判所を通じて行わないので必要書類が少ない
自己破産や個人再生では、裁判所を利用するのでどうしても手続きが煩雑になり、多くの書類が必要です。債務者の方にとって、全ての必要書類を集めるのは大変な作業になるでしょう。

任意整理は債権者と交渉をして解決する手続きなので、他の手続きに比べて用意すべき必要書類が少ないです。

費用が安い
任意整理は、他の債務整理手続きと比べると費用が低額です。そもそも裁判所に払う費用が発生しません。また弁護士や司法書士に依頼するときの費用についても、依頼する債権者の数にもよりますが、基本的には個人再生や自己破産より安く設定されています。

債権者を選べる
任意整理には、対象とする債権者を選べるというメリットもあります。
個人再生や自己破産の場合、すべての債権者を対象にしなければなりません。友人からの借入れや保証人つきの借金がある場合、それらを対象にすると友人や保証人に迷惑をかけてしまいます。
任意整理であれば、こうした都合の悪い借金を外して手続きを進められるので、家族や友人などに迷惑をかけずに借金問題を解決できます。

裁判所に行かなくて良い
自己破産をすると、審尋や債権者集会などの際に裁判所に行かねばなりません。平日の昼間に時間をとるのは負担となる方が多いでしょう。
任意整理なら一切裁判所に行く必要はありません。弁護士事務所にすら最低1回行けば良いだけなので、非常に負担が軽くなります(手続きの進行状況次第で、弁護士事務所に行く回数は異なります)。

収入が少ない・不安定でも利用しやすい
個人再生をするには、ある程度以上の安定した収入が必要です。主婦や無職の方は利用できません。アルバイトでも低収入だと利用できない可能性があります。
任意整理の場合、主婦でも配偶者の給料から支払いができれば利用できますし、アルバイトでも生活と支払いが問題なくできれば手続きは可能です。
収入が少ない、不安定であっても利用できるのは、任意整理のメリットといえるでしょう。

任意整理の減額率は決して高くないですが、借金問題を解決する効果は充分にあります。悩んでいる場合は1度、弁護士に相談をしてみましょう。

まとめ

任意整理で減額の対象となるのは将来利息、遅延損害金、経過利息です。過払い金があれば、その分の元金が減額になります。

債務整理の中でも、任意整理は比較的減額率が低い手続きです。

しかし、裁判所を通じて行わないので負担が少ない、費用が安い、債権者を選べる、収入が少ない・不安定でも手続きしやすいといったメリットがあります。

無料相談で、毎月の返済額や総額からいくら減額できるかの目安を教えてもらえる事務所も多いので、お悩みであればまずは弁護士事務所に相談しましょう。

<解決事例>マイホームを手放さずに借金解決!C子さん(38歳 主婦 子供あり)

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