任意整理してから住宅ローンが組めるまでの期間とポイント【債務整理】

最終更新日:2020/11/13

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 今枝 利光

弁護士法人サンク総合法律事務所 今枝 利光

住宅 夫婦

借金返済が苦しく、任意整理を検討している方の中には、住宅ローン返済中の方もいるのではないでしょうか?

今回は、任意整理してから住宅ローンを組めるようになるまでの期間と、審査に通りやすくなるポイントなどについて解説します。

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<この記事の要約>

  • 任意整理をすると、一般的には完済後5年ほどローンに通りづらくなる
  • 任意整理後になるべく早く住宅ローンを組むためには、生活を再建させなるべく新たな借金をしない、収入を安定させる、頭金を貯めるという対策をとるのが最善

任意整理をすると一定期間ローンに通りづらくなる

クレジットカード

任意整理は利息などのカットにより返済負担を下げ、計画的に長期返済ができるようになる手続きで、債務整理の中でも多く利用されています。

任意整理のデメリットは、信用情報機関に任意整理をしたという事故情報が掲載され、ブラックリスト状態になることです。

ブラックリスト状態について詳しい記事はこちら:「ブラックリストとは?【借金滞納や債務整理と信用情報】

ブラックリスト状態になると、クレジットカードやローンの審査に非常に通りづらくなります。もちろん、住宅ローンも例外ではありません。

ブラックリスト状態は一般的には完済後5年ほどで解消される

任意整理の場合、事故情報は一般的には完済後5年で解消されます。しかし、事故情報が消えたとしても住宅ローンの審査に通らない人はいますし、逆に事故情報が消えた直後や、または消える前に住宅ローン審査に通る人も稀にいます。

この違いは何なのでしょうか。

ここから、住宅ローンの審査の際に重視されるポイントを解説していきます。

住宅ローン審査で重視されるポイントとは?

こちらは、国土交通省住宅局「報道発表資料:住宅ローン、変動金利型が根強く~「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査」の結果」から抜粋した、「金融機関が住宅ローンの融資を行う際の審査項目」別データのグラフです。

住宅ローン 審査項目 グラフ

「完済時年齢」(99.0%)、「健康状態」(98.5%)、「担保評価」(98.2%)、「借入時年齢」 (96.8%)、「年収」(95.7%)、「勤続年数」(95.6%)、「連帯保証」(94.2%)等は、9割以上の機関が融資を行う際の審査項目としてあげています。

上記のデータから読み取れるいくつかの特徴を紹介します。

完済時の年齢がもっとも重要

完済時の年齢とは、住宅ローンを払い終える時の年齢です。

国土交通省の同調査によると、完済時年齢は80歳未満かをみる金融機関は1,178件中934件と一番多くを占めています(2.長期・固定金利の住宅ローン等に関する融資審査等(2)審査項目 より)。

契約時の年齢から80歳までに払い終わる計算であれば良いので、ボーナスや自己資金(頭金)があればその分月額の負担が減ったり、完済時期が早くなるということです。

雇用先の規模よりも、重視されるのは年収と勤続年数

上記のグラフでは、【年収】と【勤続年数】という審査項目をみる企業は95%以上なのに対し、【雇用先の規模】をみる企業は17.9%です。

住宅ローン審査においては、たとえば大企業に勤めているが勤続数ヶ月という人よりも、ローン額に見合った年収の職場で、安定して収入を得ている人が信頼されやすいということになります。

ちなみに、調査では約6割の企業が勤続1年以上かを見ています(2.長期・固定金利の住宅ローン等に関する融資審査等(2)審査項目 より)。

他の借金があるかや返済履歴についてもよく見られる

上記のグラフでは、【カードローン等の他の債務の状況や返済履歴】という審査項目が60%以上を占めています。

住宅ローン申し込み時に消費者金融・銀行・クレジットカードなどへの申し込みをしすぎていないか、返済は滞納していないかなども審査の条件になるということです。

任意整理後、なるべく早く住宅ローンを組むためには

債務整理 財産

任意整理後どのようなことに気をつければなるべく早く住宅ローンを組めるのか、そのポイントをいくつか紹介します。

しっかりと生活を再建させ、不要な借金はしないようにする

まず、借金の理由から見直し、借金をしなくても良い生活を実現させましょう。たとえば家計の管理が苦手で、なんとなく生活費として借金が増えてしまったという場合は、家計簿をつけ、多すぎる出費はないか毎月チェックします。

こちらの記事で節約や副収入アップのコツなどを詳しく解説しています。:「節約して賢く借金返済をする方法

また、ネットなどで「たくさんローンを組んだりクレジットカードを持っている方が、住宅ローンの審査にも有利になる」などという意見を見かけますが、そのやり方はおすすめしません。

一般的には、任意整理の完済から5年ほどたてば、信用情報から自己情報が消えて、ローンやクレジットカードの審査に通る可能性が出てきます。しかし、ここで一度にたくさんのローンやクレジットカードに申し込みをすると、審査に通りづらくなる場合があるのです。(参考:カードローン複数申し込みはNG?複数借入れのデメリットを解説しますーLOAN NOTE by三井住友カード

また、実際にいくつものローンやクレジットカードの審査に通りお金が借りられたとしても、待ち受けているのは以前と同じ借金返済生活です。

ひとつ前の章でも触れたように、住宅ローン審査の際に他の借金があるかや返済履歴についてもチェックされますから、必要以上にローンやクレジットカードの返済があったり、ましてや滞納していたりすると審査に不利にもなります。

せめて各種支払いにクレジットカードを1枚だけ作成してまとめるなど、つらい状況に陥らないためになるべく借金を増やさないようにしましょう。

安定収入を得る

前章のデータで、多くの企業が住宅ローン審査の基準として【年収】【勤続年数】に重きを置いていることがわかりました。このことから、もし仕事を転々としてる場合や、個人事業主で年収の変動が大きい場合などは住宅ローンの審査に通りづらいと言えます。

任意整理などの債務整理を行う方の中には、上記のように、収入が不安定な方や支出に対し収入が少ないという方もいるでしょう。

任意整理後に住宅ローンを組みたい場合は、なるべく早く安定して収入が得られる仕事に就き、短くとも勤続1年以上経ってから審査に申し込みましょう。

仕事が安定している方については、今後も勤め続ける予定なら問題ありませんが、もし転職を考えている場合は住宅ローンを組む1年以上前にするのが良いでしょう。

住宅ローンを組んだ後の転職には、無収入の期間があったり年収が下がったりして、住宅ローンの返済を滞納してしまうというリスクがあります。住宅ローン返済中に転職したことにより、計画通り住宅ローンの返済が続けられないという方も実際に多くいますので、十分注意しましょう。

計画を立てて頭金を準備する

前章のデータから、【完済時年齢】を審査基準にしている企業が最も多いことがわかります。完済時年齢を現実的な年齢に設定できれば、審査に通りやすくなるということですが、そのためには、頭金があると有利になります。

頭金とは、“住宅価格(代金)”から“住宅ローン借入額”を引いた部分の金額をいいます。例えば、3000万円の住宅を住宅ローン2500万円借りて買う場合、頭金は500万円となります。つまり頭金は、住宅価格(代金)のうち、手持ちの現金や親からの資金援助など、住宅ローン借り入れ以外の方法で手配するお金です。

(引用:頭金ーsuumo住宅用語大辞典

毎月いくらと決めて貯金をしたり、ボーナスは使わずに取っておくなど意識をして、ブラックリスト状態が解消するまで計画的に頭金を貯金しましょう

頭金が全くない状態だと、満額で住宅ローンを組む必要があるため月の返済額が高額になるか、現実的な完済時年齢に設定できません。また、ローン会社から「もしものための資金の余力がない」と判断されローンに通りにくくなります。

頭金があれば組む住宅ローンの総額が少なくなるので、支払う金利の総額も大きく軽減できます。
(参考:「頭金なし」の住宅ローンはおすすめか? FPが指摘するリスクとデメリット | はじめての住宅ローン

●フラット35では、頭金があれば低金利のローンを利用できる

金融機関が住宅金融支援機構と提携して扱う住宅ローン商品である、フラット35では、頭金が1割以上ある場合には、比較的低い金利で借入れができるという利点があります。

民間金融機関でも、頭金が2割以上ある場合にはより多く金利を引き下げてくれるところもあります。
住宅金融支援機構 フラット35の公式ページはこちら

(参考:頭金の重要性ー知るぽると 金融広報中央委員会

まとめ

任意整理をすると、一般的には完済後5年ほどローンに通りづらくなります

任意整理後になるべく早く住宅ローンを組むためには、

  • 生活を再建させるべく新たな借金をしない
  • 収入を安定させる
  • 頭金を貯める

という対策をとるのが最善です。

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