任意整理の支払い中に一括返済するメリット・デメリット【債務整理】

最終更新日:2020/12/18

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 淺海 菜保子

弁護士法人サンク総合法律事務所 淺海 菜保子

計算機と書類

任意整理の支払い中にまとまったお金ができたら、残金を一括返済したいと考える方もいるでしょう。

今回は、任意整理の支払い中に一括返済するメリット・デメリットとそのやり方を解説します。

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<この記事の要約>

  • 任意整理支払い中の一括返済には、総額を減額してもらえる可能性などのメリットもあればデメリットもある。その後の生活や他社への返済等を考慮して慎重に判断する必要がある
  • 任意整理支払い中に一括返済をする際は、個人で行うよりも弁護士などに依頼する方がスムーズに進み、総額をさらに減額してもらえる可能性がある。一括返済を希望する場合は弁護士などに相談するのがおすすめ

任意整理の一括返済は問題なく可能

任意整理後、現金生活のリズムを取り戻し、貯金ができるようになる方も少なくありません。また、相続や還付金などで想定外のまとまったお金を得ることもあります。

そんな時、任意整理後に月々支払っていた残金を一括で返済することができれば、その後の負担が軽くなりますよね。

任意整理の支払い中に一括返済することは原則として問題ありません

むしろ、返済が滞るリスクがなくなるので、債権者(貸主。この場合は任意整理の対象にした業者)は喜んで応じてくれるでしょう。

それでは、債務者(借主。返済している本人)にとってはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

今回は、『任意整理後の残金を一括で全て返済し終わる』ことを一括返済とし、解説していきます。

一括返済のやり方

任意整理を弁護士などの専門家に依頼した場合は、まずは依頼した専門家に相談しましょう。債権者とのやりとりをスムーズに行ってくれますし、返済額を減額できる可能性があります(このメリットについては、後ほど説明します)。

弁護士・司法書士であれば、依頼した専門家以外でも基本的には対応できます。

個人で対応する場合は、債権者に電話などで連絡をし、一括返済したい意向を伝えます。金額の振り込み方法などについては債権者から説明があるので、その通りに対応すれば一括返済は完了します。

一括返済のメリット

そもそも、任意整理とは、利息のカットもしくは大幅減額が見込める手続きです。

そして、利息がかからなく(もしくはほぼかからなく)なれば、和解時に決まった計画通り毎月返済して借金を終わらせても、途中で一括返済をして終わらせても、支払う総額は基本的に同じです。

それでも、任意整理の残金を一括返済するメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか?

任意整理の支払いを一括返済する際のメリットを、ひとつずつ解説していきます。

経済的余裕が生まれる

任意整理で和解してから、これまで毎月返済していた金額を今後支払わなくて良くなるので、単純に毎月の出費が減ります。

これにより、毎月少しだけ贅沢ができるようになったり、貯蓄や投資を始めることができたりと、生活に余裕が出てきます。

返済額を減額できる可能性がある

債権者に一括返済をしたいという旨を伝える際に、弁護士などの専門家に依頼して交渉してもらえば、返済総額を減額してもらえるケースがあります

ただ、元々利息をカットして和解をしている場合には、そこからさらに返済の総額を減らすための交渉ということになりますので、難しい交渉になると考えられます。そのため、個人で対応して最善の結果になることは考えづらいでしょう。

このような理由からも、任意整理中に一括返済をしたい場合は、個人で対応するより弁護士などに任せるほうが良いと言えます。

精神的に楽になる

任意整理をしたとはいえ、「借金の返済がある」という状況は気持ち的に負担が大きいものです。

「この返済がなければどんなに気が楽だろう」と感じたことがある人も多いでしょう。

毎月の返済がなくなることで、プレッシャーから解放され、その後の日々を穏やかに過ごすことができるようになります。

一括返済のデメリット

では、任意整理中に一括返済することのデメリットをひとつずつ見ていきましょう。

ブラックリスト状態からすぐに回復するわけではない

任意整理をすると、信用情報機関に事故情報が登録され、ローンやクレジットカードが一定期間利用できないという、いわゆるブラックリスト状態になります。

任意整理中の一括返済で借金を全て返済したとしても、すぐに信用情報が元通りになるわけではありません

信用情報から事故情報が消え、ブラックリスト状態から回復するのは任意整理から約5年後です。
※任意整理の完済後なのか、任意整理の交渉開始からなのか、いつから5年なのかは場合によって異なります。

詳しくはこちらの記事をチェックしてみてください。:「任意整理の完済後、ローンが組めるようになるのは5年後?【債務整理】

生活が苦しくなる可能性がある

ブラックリスト状態からすぐに回復するわけではないので、たとえ一括返済で借金がなくなったとしても、新しいローンを組んだりクレジットカードを作成したりすることが数年間難しくなります。

もし手元にお金が残らないギリギリの状態で一括返済をしてしまうと、その後何かあったときに資金が足らず、その上ローンも組めないので、困った状態になる方がいます。

たとえば、自分や家族が入院することになった場合や、お子様の学費が想定以上に必要になった場合など、突発的にお金が必要になることは誰にでもあります。

このように、仮に、想定外のお金が必要になったとしても、頼れる親族がいる場合や、経済的な余裕がある場合に一括返済を実行するのが良いでしょう。

どうしても一括返済をしてしまいたいという方は、もしもの場合の保険に入っているか、国や自治体からの一時貸付や補助金・助成金が利用できるかなどを確認しておきましょう。

一箇所にだけ全額返済をすると、自己破産などで問題になる場合がある

借金が何社かあり、そのうちの1社だけに一括返済する場合は注意が必要です。

もしその後の返済が苦しくなったとしたら、自己破産や個人再生といった裁判所を利用する手続きに切り替える可能性があります。

自己破産・個人再生について詳しい記事はこちら
自己破産とは?メリットとリスク・費用について徹底解説【債務整理】
個人再生とは?メリットとリスク・費用について徹底解説【債務整理】

自己破産・個人再生には全ての債権者を対象にし、平等に扱うという『債権者平等の原則』があります。手続きの直前に一箇所の債権者にだけ完済していると、その後、これらの手続きを行うにあたって支払う金額が増えたり、手続きが困難になる場合があるのです。

一括返済をしたその後のことをよく考え、慎重に対応しましょう。

期限の利益を手放す

期限の利益とは、債権者に対して借金の返済期日が来るまでは返済しなくて良いという権利です。

「一括返済をします」と債権者に伝えるということは、この期限の利益を放棄することになります。

もし債権者に対して一括返済の意思を示した後に、何らかの事情で返済ができなかった場合、『期限の利益を放棄した上で約束を破った』ということになってしまいますので、債権者は強硬な手段に出る可能性もあります。

確実に一括返済ができる条件下でのみ実行しましょう。

まとめ

任意整理の返済中の一括返済は可能ですが、リスクがあります。

任意整理の返済中に一括返済をしたい場合は、その後の生活や他社への返済等を考慮して慎重に判断しましょう。

実際に任意整理の返済中に一括返済をする際は、個人で行うよりも弁護士などに依頼する方がスムーズに進みますし、債権者と交渉して総額をさらに減額してもらえる可能性もあります。

よく検討した上で、一括返済をしたいとお考えの際は、弁護士などに相談しましょう。

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