【債務整理と比較】借金返済を一本化するのは本当にお得?

最終更新日:2020/09/16

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
堀川 民人

弁護士法人サンク総合法律事務所 堀川 民人

銀行と弁護士

いくつもの債権者(銀行や消費者金融、信販会社など)から借金をしているために、返済のことで頭がいっぱいになっていたり、月に何社もの返済を行うことがストレスになったりしていませんか?

銀行で借金を一本化する方法として「おまとめローン」がありますが、果たしてこちらが一番お得な方法なのでしょうか。

今回は、銀行で借金返済を一本化する方法と、弁護士に相談して解決する方法を比較します。

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<この記事の要約>

  • おまとめローンのメリット
    ①従来よりも金利が低くなることが多い
    ②返済先が一本化されるため管理がしやすくなる
  • おまとめローンのデメリット
    ①おまとめローンは審査が厳しい
    ②計画的に利用しないと、支払う金利の総額が増える場合がある
    ③場合によっては、借金が増加してしまうことも
  • これに対し、任意整理のメリット
    ①金利がカットもしくは大幅減額される
    ②過払い金があれば一緒に手続きができる
    ③希望すれば返済先を一本化できる
  • 任意整理のデメリット
    ブラックリスト状態になる
  • 自分で借金の管理ができない人、もうこれ以上借りられない・借りたくない人、返済を何度か滞納してしまった人はおまとめローンより任意整理を検討するのが最善

借金が一本化できる『おまとめローン』とは

おまとめローンとは、数社からの借入を一本化することです。

銀行や消費者金融には、「おまとめローン」と銘打っている専用商品が用意されていることがありますが、一方、通常のカードローンをおまとめ目的として利用することもできます。専用商品ではないので、通常のカードローンと利用方法は同じです。

(引用:おまとめローンとは?おまとめ目的でカードローンは使えるのかー三井住友カード

おまとめローンについて簡潔に言い表すと上記のようになります。

通常のカードローンではなく『おまとめローン』の名のつく商品の場合、利用の際に他社との契約を解約しなければならない(おまとめローンで借りたお金で既存の借金を完済する必要がある)という条件がつくことが多いです。さらに、基本的には追加の借入れができない『返済専用のローン』となっています。

これは、借金が増えすぎて返済が滞らないようにするためです。おまとめローンはあくまで、着実に借金の残高を減らしていくためのものなのです。

これに対し、通常のカードローンをおまとめ目的として使用する方法があります。通常のカードローンは、利用可能額の範囲内であれば何度でも借りることができますので、「借金を低金利で一本化したいが、何かあった時のために借りられるようにもしておきたい」という場合、この方法が選ばれることが多いです。

それでは、借金を一本化するおまとめローンのメリットとデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

おまとめローンのメリット・デメリット

おまとめローンのメリット

節約 おまとめ

おまとめローンのメリットは主に以下の2点です。

 

  • 従来よりも金利が低くなることが多い
  • 返済先が一本化されるため管理がしやすくなる

 

 

それぞれについて、詳しく解説していきます。

①従来よりも金利が低くなることが多い
おまとめローンの大きなメリットは金利が下がることです。

おまとめローンを検討する人の多くは、消費者金融やクレジットカードリボ払いなどの高金利に悩まされています。それに対して、おまとめローンは完済を目指す人のための返済専用ローンなので、比較的低い金利で設定されていることが多いです。

こちらは、おまとめローンという名称で金利を低く設定しているローンの例です。
おまとめローン(スターワン乗り換えローン)ー東京スター銀行 金利12.5%
さんぎんおまとめ上手ー第三銀行 金利9.8%~14.8%

こちらは、金利が低いためおまとめ目的でもよく利用されているローンの例です。
イオン銀行カードローン 金利3.8%~13.8%
みずほ銀行多目的ローン 金利5.875%~6.65%(2020年8月借入れの場合)

現在返済している借金の金利と比べてみると、楽になると感じる人が多いでしょう。

※上記のローンはあくまで一例であり、本記事作成者が利用を推奨するものではございません。また、上記記載の金利などは変更の可能性もありますので、ご利用の際は銀行等によくお問い合わせください。

②返済先が一本化されるため管理がしやすくなる
おまとめローンを検討している人の中には、返済先がいくつもあり手間が面倒に感じている人や、「何日にどこにいくら…」と返済のことで頭がいっぱいになってしまっている人も多いのではないでしょうか?

もし1社で組んだおまとめローンで他の複数の借金を完済できたとしたら、その後毎月1回のみ返済すれば良いことになります。

返済が一本化されれば、管理や資金繰りも楽になり、精神的にも楽になるでしょう。

おまとめローンのデメリット

おまとめローンのデメリットは主に以下の3点です。

 

  • おまとめローンは審査が厳しい
  • 計画的に利用しないと、支払う金利の総額が増える場合がある
  • 場合によっては、借金が増加してしまうことも

 

 

それぞれについて、詳しく解説していきます。

①おまとめローンは審査が厳しい
そもそもの話になりますが、おまとめローンは審査に通るのが簡単ではないと言われています。

すでに複数社から借入れがあり、返済が大変な状態の人に低金利の融資をするわけですから、審査が厳しくなって当然です。

さらに、国会や法曹界で多重債務問題を助長しているとの批判が強まったことを受け、2017年に銀行カードローンの審査基準が見直され、より厳しいものになりました。
(参考:銀行、カードローン抑制 多重債務問題に対応ー日本経済新聞

②計画的に利用しないと、支払う金利の総額が増える場合がある
先述したとおり、借金を一本化する(おまとめローンを組む)と月の返済額が下がることが多いです。

しかし、おまとめローンにより金利が下がっても、月の返済額が下がることにより支払う金利の総額が以前と変わらないか、以前よりも多くなってしまう場合があります。

既存の借金とおまとめ後の借金の、金利の総額をきちんとシミュレーションしなければ、逆に損してしまうということです。

また、おまとめローンの商品説明には『金利◯%〜◯◯%」と幅を持たせて記載されていることが多いですが、契約したばかりの状態では上限金利が適用されるケースが多いです。一般的に契約当初は審査の判断材料が少ないため、債権者は慎重な貸付を行うのです。
(引用:カードローンの金利の仕組みと適用金利の決まり方ーアイフル

③場合によっては、借金が増加してしまうことも
冒頭で解説したように、『おまとめローン』と銘打っている商品であれば、他社との契約を解約する必要があり追加融資もできないことが多いので、賢く利用することができれば完済を目指してコツコツと頑張れます。

しかし、低金利のカードローンをおまとめローンとして利用する場合は注意が必要です。

『おまとめ』という決まりがないカードローンの場合、他社を解約する必要がなく、追加融資も可能であるため、借金を繰り返したり増やしたりするきっかけになることがあるのです。

それどころか、低金利のカードローンを借りたところで気が大きくなってしまい、他社に返済することなくその金額を浪費や生活費に充ててしまう、というケースも実際にあります。これでは単に借金が増えるだけです。

特に、浪費やギャンブル・なんとなくで借金が増えてしまった人にとっては、強い意志を持って借入れを増やさない必要がある『低金利ローンの利用』はハードルが高いのではないでしょうか。

借金問題解決のためのもう一つの手段は、弁護士に相談すること

頼れる弁護士

多重債務状態となって月々の借金返済が苦しい場合の解決法として、銀行での一本化以外に、弁護士に相談する方法があります。

より具体的にいうと、弁護士に相談・依頼をして、債務整理を行うのです。

債務整理とは?

債務整理とは、法的な対応によって借金を減額したり免除したりできる手続きの総称です。いくつかある手続きをまとめて債務整理といいます。

債務整理には主に以下のような手続きがあり、適切な手続きを選択すればたいていの借金問題は解決出来ます。

任意整理
債権者(消費者金融などの借入先)と弁護士が交渉をして借金を減額してもらう手続きです。

基本的には「和解後の利息」がカットもしくは大幅減額される方法であり、元金(利息以外の借り入れ金額)までは減りません

ただし、過去に「利息制限法」による上限金利を超過した利率で高すぎる利息を払っていた場合、元金を減額できたり、逆に債権者から過払い金を払ってもらえたりする可能性があります。

個人再生
裁判所に申立てをして借金を「元金ごと」大幅に減額できる手続きです。借金を5分の1や10分の1にまで減らせる可能性があります。また住宅ローンのある人が家を守れる特則もあるので、住宅ローンの返済が厳しくなっている人にもお勧めです。

自己破産
裁判所に申立てをして借金を「完全に0(税金・健康保険料や養育費・婚姻費用などの一部の債務は残ります)」にしてもらえる手続きです。ただし生活に最低限必要な限度を超える財産は、基本的にすべて失われます。

個人再生と自己破産は裁判所を通じて行う手続きで、借金が比較的高額な場合に選択されることが多いです。

債務整理についてより詳しい記事はこちら:「債務整理とは?任意整理、個人再生、自己破産の費用とメリット・リスクを比較!

債務整理の中で、裁判所を通じて行わない・比較的家族にも内緒でやりやすい『任意整理』がもっとも多く利用されています

この任意整理のメリット・デメリットを、借金を一本化した場合と比較してみます。

任意整理のメリット・デメリットをおまとめローンと比較

任意整理のメリット

 

  • 金利がカットもしくは大幅減額される
  • 過払い金があれば一緒に手続きができる
  • 希望すれば返済先を一本化できる

 

 

それぞれについて詳しく解説していきます。

①金利がカットもしくは大幅減額される
任意整理の最大のメリットは、金利がカットもしくは大幅減額になり、期間を3~5年ほどと決めて完済を目指せるということです。

おまとめローンの場合、金利+元金は必ず支払わなければなりませんから、比べると支払うべき総額が大きく異なります。

おまとめ 任意整理 金利

②過払い金などがあれば一緒に手続きができる
また、もし過去に払い過ぎた利息や過払い金(過去に払い過ぎていた利息があったため、一定限度返してもらえるお金)が見つかった場合、任意整理手続きを行えば、本人がこれらに気付いていない場合でも教えてもらえます

そして、基本的に弁護士が調査から元本の減額や過払い金の支払いの交渉などを全て対応してくれます。

こちらも、おまとめローンにはないメリットです。

③希望すれば返済先を一本化できる
債権者が多い場合には、任意整理後それぞれ別個に返済するのは手間なので、毎月弁護士事務所にまとめて1回支払いをし、弁護士事務所がそこから各債権者に振り分けて返済する『振り込み代行』という方法があります。

振り込み代行を選択すれば、おまとめローンと同じように返済先を一本化することができます。

弁護士事務所ごとに運用が異なり、振り込み代行を引き受けていない事務所もありますので、この方法を希望する場合は事前に事務所に確認してみましょう。

※弁護士法人サンク総合法律事務所では、振り込み代行を選択することが可能です。

任意整理のデメリット

任意整理のデメリットは、ブラックリスト状態になることです。

ブラックリスト状態とは、信用情報機関に事故情報が残り、一定期間ローンやクレジットカードの審査に通りづらくなることを指します。

ブラックリスト状態について詳しい記事はこちら:「ブラックリストとは?【借金滞納や債務整理と信用情報】

しかし、ブラックリスト期間は一生続くわけではありません。事故情報が残る期間は、任意整理の場合完済後5年ほどです。

その間新たに借金をすることは基本的にできませんので、3~5年間で集中して返済を終わらせ、その後5年ほどはこれまで返済していたお金を貯金に回すなどして、収支状況を立て直すことができます。おまとめローンを利用するよりさらに早く計画的に、借金返済や貯蓄ができる可能性が高くなるのです。

借金を増やしたくないのについつい借りてしまうなど管理が苦手な人にとっては、ブラックリスト状態が逆にメリットになる場合もあります。

なお、事故情報は原則として本人しか見られないので、任意整理をしたからといって、必ずしも周囲の人に借金のことが知られるわけではありません。

トピック:任意整理を行っても特にデメリットがない人とは?

ギリギリまで借りており融資の枠が増やせず困っている人は、これ以上借りるという選択肢がない状態です。また、借金返済ができず約3か月間ほど滞納してしまった人は、すでにブラックリスト状態である場合がほとんどです。

上記のような状態の人が任意整理を行っても、特にデメリットはないと言えます。

借金一本化と債務整理ではどちらを選べば良いの?

弁護士に相談

状況にもよりますが、借金一本化のためのおまとめローンを組むより、任意整理などの債務整理を行う方が根本的な解決が見込めます。

特に、

「もうこれ以上借金をしたくない」

「生活を立て直したい」

「すでに何度か滞納してしまっている」

という状態の人は、なるべく早く弁護士に相談をして債務整理を検討しましょう。弁護士が、あなたの状況・希望にあった選択肢を教えてくれるはずです。

まとめ

借金一本化(おまとめローン)のメリット

 

  • 従来よりも金利が低くなることが多い
  • 返済先が一本化されるため管理がしやすくなる

 

 

借金一本化(おまとめローン)のデメリット

 

  • おまとめローンは審査が厳しい
  • 計画的に利用しないと、支払う金利の総額が変わらないか増える場合がある
  • 場合によっては、借金が増加してしまうことも

 

 

任意整理のメリット

 

  • 金利がカットもしくは大幅減額される
  • 過払い金があれば一緒に手続きができる
  • 希望すれば返済先を一本化できる

 

 

任意整理のデメリット
ブラックリスト状態になる

借金の総額や返済計画によって、自分にとってどちらが最善かを判断するのが良いでしょう。

ただ、下記のような場合は、弁護士に依頼して債務整理を検討するのが効果的です。

 

  • 自分で借金の管理ができない人
  • もうこれ以上借りられない・借りたくない人
  • 返済を何度か滞納してしまった人

 

 


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