夫婦のどちらかが債務整理!配偶者の返済義務は?信用情報はどうなる?

最終更新日:2020/10/30

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
代表弁護士 樋口 卓也

弁護士法人サンク総合法律事務所 代表 樋口 卓也

パートナーへの影響

借金返済の今後の見通しがつかないのであれば、債務整理は解決への近道になります。

ただ、気になるのが配偶者への影響です。どんな影響があるのか心配で、債務整理に踏み切れない方も多いのではないでしょうか?

夫婦の一方が債務整理したことによる配偶者の信用情報への影響について解説します。

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<この記事の要約>

  • 夫婦の一方が債務整理をしても、保証人でなければ配偶者に請求はこない
  • 夫婦の一方が債務整理をしても、保証人や配偶者貸付でなければ原則配偶者はブラックリスト状態にはならない(配偶者の信用情報に影響はない)
  • 夫婦の一方が債務整理をしても、周りに知られることは基本的にない
  • 住宅ローンを共同名義で組めないなど多少の不便はある
  • クレジットカードの途上与信で配偶者の情報が影響する場合が稀にある
  • 債務整理で生活がかなり楽になるケースは多いため、本人または配偶者が借金で悩んでいる場合は専門家に無料相談するのがおすすめ

保証人になっている場合以外、配偶者が返済する義務はない

債務整理をしたら、その分の金額の請求が配偶者にきてしまうのではないか、配偶者が借金取りに追われるのではないか…と心配する人がいます。

結論から言うと、債務整理をしても基本的に配偶者に請求はきません

ただし、債務整理予定の借り入れ先で、契約時に配偶者を保証人に設定していないかを確認する必要があります。

配偶者が保証人になっていた場合、その借金を債務整理すると配偶者に返済請求がくるからです。

もし、どうしてもその借り入れ先を債務整理したく、配偶者にも請求がこないようにしたい場合は、2人とも債務整理をする他ありません。

保証人付きの借金だけを除いて、他の借金の返済を楽にしたいのであれば任意整理が有効です。

任意整理は対象を選べる

配偶者の信用情報に影響はない?

債務整理には任意整理、個人再生(小規模個人再生及び給与所得者等再生)、自己破産の手続きの種類があります。

弁護士事務所や司法書士事務所で専門家に相談依頼するのが一般的です。

債務整理をすると、過払い金請求以外のどの手続きをとっても信用情報機関の保有する「個人信用情報機関」に金融事故情報が記録されて、銀行などの金融機関から融資が受けられなくなったり、クレジットカードの審査が通らなくなったりします(これは、返済を滞納したり何度も遅延した場合も同じです)。

たとえば、夫が債務整理した場合には夫の信用情報に事故情報が記録され、以後夫は教育ローンやマイカーローン(車のローン)、カードローンなどの各種のローン事前審査に審査落ちしてしまいます。

これを俗にブラックリスト入り、ブラック状態などということもあります。

会社員として年収や勤続年数などの条件を満たしていても、ローン否決されて住宅ローン審査に通らないので中古マンションを購入する際などにも分割払いが出来なくなります。

ただ、これはあくまで債務整理した夫単独の問題です。

配偶者である妻の信用情報には、保証人や配偶者貸付などでない限り影響がないので、妻が債務整理をしたり借金を滞納したりしていない限り、妻自身はローンを組むこともクレジットカードを作ることも可能です。

妻がブラック状態になることを避けるためにわざわざ離婚する必要はありません。

他に考えられる、配偶者への悪影響は?

債務整理したことが近所で噂になり、配偶者が辛い思いをしないか」「転職や資格取得などの際に配偶者が不利になることはないか」といった心配をする人もいます。

このような心配も無用と言えます。

まず、「債務整理をしたかどうか」という情報は、前述した通り「個人信用情報機関」を確認することで分かります。

ただし、この「個人信用情報機関」は本人と、本人が融資やカード作成を申し込んだ先の債権者(銀行やクレジットカード会社など)しか見ることができません。

債務整理をしたことを近所の人や親戚などに知られることは、本人が言わない限り考えづらいということです。

転職や資格取得の際も同じです。

その人の配偶者が債務整理をしているかどうかを、他人が調べることは基本的にできませんし、申告する必要もありません。但し、金融系や破産者でないことが要件であるような職種であると制限がある場合があります。

また、自己破産か個人再生の手続きをした場合は、裁判所が発行する「官報」にその履歴が残りますので、これを見て知られる可能性もあります。

しかし、仕事柄必要な人以外、官報を見たことがないという人がほとんどです。

夫婦の一方が債務整理すると各種ローンが利用出来ないことも!

債務整理をしても、配偶者の信用情報には影響が無いと言っても、実際に夫婦として生活している以上少なからず影響があることには注意が必要です。

たとえば、夫が債務整理をした家庭で、夫婦で住宅の購入予定があり住宅ローンを組みたいとします。

妻に収入があれば妻単独名義でローンを組むことも出来るかも知れませんが、妻が専業主婦の場合などは、住宅ローンを組むことは諦めなければなりません。

また、連帯債務やペアローンも利用出来ません。

妻名義で住宅ローンを組んだ場合、購入した自宅は夫婦共有名義ではなく妻名義になるでしょう。

夫が債務整理すると、夫は子供の奨学金の連帯保証人になることも出来ないので、妻が保証人になる必要がありますし、夫は自分のカードを作れません。

夫名義では車のローンも組めないので、車は一括購入するか妻名義でローンを組む必要が生じます。

車一括購入について夫婦の話し合い

途上与信!夫のブラック情報があると妻のカードが止められる?

夫婦の一方である夫が債務整理したとしても配偶者である妻の信用情報には影響がないので、妻が新規にクレジットカードなどを作れるということは説明しました。

しかし、妻のカードが「途上与信」された場合、夫の債務整理の情報がチェックされて妻のカードまで止められる状況が、稀ですがあり得ます。

途上与信とは、いったんクレジットカードを発行した後、カード会社がカード利用者の信用状態をチェックすることです。

この途上与信審査手続きの過程で、住所や電話番号などの情報から同居の夫のブラック情報が判明することがあります。

すると、カード会社としては、妻についても同じように経済状態が悪いのでは無いかと推測判断し、ときには妻のカードの利用を止めたり限度額を引き下げることがあります

まとめ

夫婦の一方が債務整理しても、配偶者の信用情報には基本的に影響はありません

ただ、配偶者がローンを組めなくなったり連帯保証人になることが出来ないので、生活のいろいろな場面で支障は発生します。

また、クレジットカードの途上与信の際、夫婦の一方である夫(妻)のブラック情報が配偶者である妻(夫)のカード利用に支障をもたらすことが稀にあり得ます。

このようなメリットデメリットを踏まえて、債務整理をするか悩んでいる場合は、弁護士などの専門家に無料相談してみるのもひとつです。


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