
毎月少しでも増額して返済したり、手元に貯金しておいて一括で完済したりすれば、借金は早めに完済できます。
さらに、そのような「毎月余剰がある生活」を身につけておけば、完済後ももう借金問題を繰り返さなくて済みます。
しかし急に収入を増やすのは難しいものですよね。
そこで、今回はギリギリの家計を無理なくプラスの状態にし、維持していくための節約方法を紹介します。
<この記事の要約>
借金完済のための節約方法は、
- 支出を把握する
- 節約できるポイントを見つける
- 家計のやりくりを誰かと共有する
- 債務整理を検討する
目次
支出を把握する
家計をプラスの状態にして、最大限借金返済をしていくためには、支出(何にいくら使っているか)の把握が大前提です。
「そんなこと言われなくてもよくわかってる!」と思う人も多いでしょうが、実は借金がある人の多くが家計簿をつけていない(毎月の支出を細かく把握していない)と言われています。
こちらの収支表をお手本に、まずは自分の家計状況を書き出してみましょう。支出はあくまで「多くてこのくらい」で計算します。
(<みんなの平均> 4人家族 1か月の生活費の平均は?|タマルWebより引用)
※こちらのサイトには、様々な節約術がわかりやすく掲載されています。
カードローンや消費者金融、クレジットカードリボ払いなどの返済がある場合は、そちらも忘れないように支出に加えましょう。
支出を把握する目的は「節約できるポイントはないか(使い過ぎはないか)」を可視化することです。
もし可視化したことで、借金返済の額が生活を圧迫している状態だと気付いたのであれば、債務整理で生活を楽にすることを考えてみてもいいかもしれません。
クレジットカードのショッピング枠も債務整理の対象にすることができます。
債務整理については、後ほどまた詳しくお伝えします。
節約できるポイントを見つける
「今ギリギリで生活していて、改善の余地は全くない…」と感じている方でも、上記のように詳細な収支が把握できれば、思わぬ無駄遣いに気づくことが多いです。
では、その無駄遣いを無くし、家計を少しでもプラスにするには具体的に何をすれば良いのでしょうか?
無駄遣いが多く見られがちな項目ごとに節約方法を紹介していきます。
- 携帯電話の料金を見直す〜キャリア変更で月に8000円もの節約になる場合も!〜
- 利用時間が週に10時間以内であれば、自家用車を手放しカーシェアに切り替える
- フリマアプリを積極的に利用する〜平均収入は年間3.7万円!〜
- クレジットカードでの支払いをやめる
それぞれの詳細を見ていきましょう。
携帯電話の料金を見直す〜キャリア変更で月に8000円もの節約になる場合も!〜
まず、携帯電話を大手キャリアから格安携帯会社に乗り越えるだけで、月額料金を大幅に下げられる可能性が高いです。
大手キャリア(au、docomo、softbank)を利用している場合の料金の平均は、月々12,000円程度、対して格安スマホを利用している場合の料金の平均は月々4,000円程度という調査結果があります。
(参考:スマホ・携帯電話の利用料金に関する調査結果を発表ーzaim)
また、基本使用プランやオプションを見直すことも、月額料金の節約に効果的です。
携帯電話を契約した当初と数年経ってからでは、よく通話する相手やツール、閲覧するサイトなども変わってくるでしょう。家族と話し放題やSNS使い放題などの基本プランもあるため、再度今の自分にあったプランを確認してみましょう。
契約時に追加されたままになっているオプションにも注意が必要です。
ニュースなどの情報配信や、見守りサービス、エンタメコンテンツ系のサービスなどがついた状態で契約し、何年も使わないまま料金だけ払い続けている…ということはありませんか?
これを機に、web上や電話などで現在自分の契約にオプションがついていないかを確認してみましょう。
利用時間が週に10時間以内であれば、自家用車を手放しカーシェアに切り替える
毎日通勤に車が必須という場合には自家用車は手放せませんが、「週末出かけるだけ」「週に数回家族の送り迎えに使うだけ」という程度であれば、思い切って車を手放すのもひとつの方法です。
車に乗る時間が週に10時間の場合、自家用車を所有するのとカーシェアを利用するのでは年間の経費がほぼ同じ位ではないかという調査があります。
(参考:「どっちが良いの?」マイカーとカーシェアを徹底比較|中古車のガリバー)
つまり、車に乗る時間が週に10時間以内であれば、カーシェアを利用した方が得な場合があるという事です。
さらに、「遠出するときに時々しか車を使わない」「時間を調整すれば家族と車をシェアできる」といった場合は、カーシェアにも登録せず必要な時だけレンタカーを利用するなど、さらにお得な方法が実現できるかもしれません。
もちろん住んでいる地域や自家用車の種類などによって変動がありますので、自分の場合はどうかな?と考えるきっかけにしてみてください。
フリマアプリを積極的に利用する〜平均収入は年間3.7万円!〜
不用品を気軽に販売・購入できるフリマアプリは、販売者としてはリサイクルショップなどより高値で売れる、購入者としては欲しいものが安く見つけられるというメリットから、利用者が増えています。
フリマアプリで出品している人は、年間に平均37,000円もの収入があるというデータがあります。
(参考:若者のアンテナ|必見!フリマアプリが“プチ収入源”に!気になる30代・40代の金銭感覚2019|ビンカンステーション)
自宅の不用品を買い取ってもらえることに加えてそれだけの副収入があるというのは、節約を志す立場としては嬉しいものです。
さらに、趣味用品や洋服などが必要な際はフリマアプリを通じて購入するようにすると、年間にすれば大きな経費削減となります。
クレジットカードでの支払いをやめる
クレジットカードは、使い過ぎの原因となることが多いです。
クレジットカードでのやりくりによって、家計が把握できなくなり、借金が増えてしまった事例もよく聞きます。
(参考:30代共働き夫婦 赤字の原因は「クレジットカード依存」ーMONEY PLUS)
とはいえキャッシュレスでのお買い物は便利ですし、ポイント還元もありお得ですよね。
これまで日用品や食費などをクレジットカードで購入していた場合には、デビットカードに切り替えるのがおすすめです。
デビットカードは、クレジットカードのように店舗で買い物などができるカードですが、支払いと同時に本人の銀行口座からその金額が引き落とされます。
利用限度額=口座残高なので使いすぎを防げるということです。
また、主婦など収入がない方やブラックリスト状態(借金の滞納や債務整理などをしてローン審査に通らない状態)の方でも作成できることが多いです。
デビットカードの仕組みについては、こちらのサイトが分かりやすいですよ。
デビットカードの正しい基礎知識と使い方 | JCBデビット
節約できるポイントについては他にも、
- 保険の料金を見直す
- 電気代・ガス代の料金プランを変更する
- 週に数回だけでもお昼をお弁当にする
などが挙げられます。
現在の支出を見つめ直し、無理なく節約できる部分がないか探ってみましょう。
家計のやりくりを記録して、誰かと共有する
せっかく節約生活ができても、続かなければ意味がありません。特に慣れてきた頃、「少しくらい…」と新たな借入れが増えがちです。
一人で頑張り続けるのは辛いものなので、家計のやりくりは家族などと共有するのが理想的です。これにはスマホで使える家計簿アプリが便利です。
ノートにつけた家計簿をパートナーがいつでも見られる状態にしても良いですし、実家のお母さんなどに月に1度見てもらうのも良いです。
誰にも相談できないという場合は、せめて家計簿アプリに記録して、毎月自分で振り返りましょう。これまで頑張ってきた自分を裏切らないぞ、という気持ちが大切です。
債務整理を検討する
これまで紹介してきたような節約方法を試してみても、「返済が苦しい」「終わりが見えない」という悩みが解決しないようであれば、自力で解決できる範囲を超えているのかもしれません。
その際は、債務整理を検討してみましょう。
債務整理は、借金を減らす・支払い猶予を持たせるなどの方法により、借金問題を解決する手続きです。
債務整理について詳しい記事はこちら:債務整理とは?任意整理、個人再生、自己破産の費用とメリット・デメリット〜債務整理で借金生活から脱却する!〜
債務整理の中でも一般的にもっとも多く利用されているのが任意整理です。
任意整理は、利息をカットもしくは大幅に減額し、残金を3〜5年程で再度分割払いすることを目的とする手続きです。
裁判所は利用せず、借入れ先と交渉しながら進めるので比較的簡易な手続きですし、弁護士に依頼すれば交渉は全て対応してくれます。
何より、利息を減額することができれば、毎月の返済額を減らしたり、完済までの期間を短くしたりできるという大きなメリットがあります。
借金を早く終わらせて少しずつ貯金をしていくといった、心に余裕のある生活を送ることが十分可能になるのです。
債務整理によって一定期間ブラックリスト状態にはなりますが、どんなに節約を頑張っても生活が楽にならない、借金返済の終わりが見えないという場合には非常に有効な手段と言えるでしょう。
手取り収入額に対して借金の金額が大きくなりすぎている場合、弁護士に相談すると自己破産や個人再生といった手続きを提案されることもあります。
借金問題が解決する方法はあるはずなので、もしも生活が立ち行かない・先が見えないとお悩みの場合は、弁護士に相談してみましょう。
節約を頑張っても状況が改善しない場合は、債務整理という救済措置に頼ってもいいのです。