自己破産の流れと期間は?手続きの種類ごとに解説【債務整理】

最終更新日:2021/04/08

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 町田 麻美

弁護士法人サンク総合法律事務所 町田 麻美

自己破産を検討するときには「どのような流れ、スケジュールで進むのか」「どのくらいの期間がかかるのか」気になるもの。スケジュール感を把握しておくと破産後の新生活への準備も進めやすくなります。

実は自己破産には同時廃止管財事件の2種類の手続きがあり、それぞれ進行方法や期間が異なります。

今回は自己破産の流れや期間について、同時廃止と管財事件の手続き別に解説します。

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<この記事の要約>

  • 自己破産には同時廃止と管財事件があり、それぞれ手続きの流れと期間が異なる
  • 同時廃止の場合、早くて3〜4ヶ月で手続きが完了する
  • 管財事件の場合、完了まで1年前後かかる可能性がある
  • 借金の理由や財産の状況などをできるだけ正確に専門家に伝えることで、同時廃止・管財事件どちらの手続きで進みそうか、事前にある程度知ることができる

自己破産の同時廃止と管財事件とは

まずは自己破産の同時廃止と管財事件について、それぞれどういったものか簡単に把握しましょう。

同時廃止とは

財産がほとんどなく、特に重大な免責不許可事由(ギャンブルや浪費などの問題行為)がない方が破産するときの比較的簡単な手続きです。流れは単純で、期間も短く済みます。

管財事件とは

財産が一定以上ある方や重大な免責不許可事由のある方が破産するときに適用される、複雑な手続きです。流れは複雑で比較的長期の期間がかかります。

それぞれのスケジュールについて、詳しくみていきましょう。

自己破産(同時廃止)の期間と流れ

同時廃止 流れ

同時廃止にかかる期間は、弁護士費用を準備できる期間にもよりますが、弁護士に依頼してから申し立てまでに1~3か月程度、申立から免責決定まで2~3か月程度ですスムーズに進むと全体として3~4か月で終了します

手続きは以下のような流れで進みます。

弁護士に相談・依頼する

自己破産にはたくさんの書類が必要で、債権者や裁判所とのやり取りもしなければなりません。個人が一人で進めるのは困難なので、多くの場合弁護士などの専門家に依頼して進めます。

無料相談に対応している事務所もたくさんありますので、まずは状況を相談してみましょう。
相談の段階で、状況から何の手続きが最適そうか、手続きの流れや費用の目安などを把握できることが多いです。
納得したら、そのまま手続きを依頼をするか、弁護士との面談が設定されるという流れになることがほとんどです。

受任通知の発送と準備

弁護士に自己破産を依頼したら、弁護士がすべての債権者(貸金業社などの貸主)受任通知を送ります。すると各債権者は債務者(借主、破産する本人)へ直接取り立てができなくなるので、電話や郵便による督促がなくなります

また弁護士に依頼したらそのときから支払いも止めるので「借金がないのと同じ生活」が戻ってきます。

ただしこの時点ではまだ借金がなくなったわけではないので、破産を申し立てるための準備を進めなければなりません。具体的には弁護士から必要書類についての指示を受けられるので、言われた通りに書類を集めていきましょう

申立てをする

書類が全部揃ったら、弁護士が申立書などの書類を作成して、裁判所に破産と免責の申立てをします。申立てに必要な手続きは弁護士がすべて代行するので、本人は特に何もする必要がありません。

破産手続き開始決定が下りる

申立内容に問題がなければ、裁判所で破産手続き開始決定が出ます。同時廃止の場合には、破産手続きは、開始決定と同時に終了します(ただし、免責手続きが残っているので、手続きが全て終了するわけではありません)。

免責審尋が行われる

破産手続き開始決定後1~2か月程度の間に、裁判所で免責審尋という手続きが行われます。これは、裁判官が「申立人を免責(借金を0にすること)しても良いか」判断するために本人と面談する手続きです。
免責審尋の際には、必ず裁判所に行かねばなりません。弁護士に依頼していれば、弁護士が同行して面談の場にも同席してくれるので安心です。

免責決定が下りる

免責審尋の結果、特に問題がなかったら免責決定がおります。これにより、借金の支払い義務が正式にすべて帳消しになります。免責決定書は弁護士が入手して渡してくれるので、自分で裁判所に取りに行く必要はありません。

自己破産(管財事件)の期間と流れ

管財事件 流れ
管財事件の場合、同時廃止より長い期間がかかることがあります。

弁護士に依頼してから申し立てまでに1~3か月程度、申立後免責までは3か月程度、長ければ1年近くに及ぶ可能性もあります

少しでもスムーズに進めるには、以下のような対応が重要です。

  • 申立前の準備段階で必要書類を早めに集めて弁護士に協力する
  • 破産管財人からの照会や質問があればすぐに応える
  • 弁護士からの連絡にはきちんと対応する

管財事件の流れを見ていきましょう。

弁護士に相談・依頼する

管財事件でも、多くの場合弁護士のサポートが必要なので、まずは相談に行って依頼します。

受任通知の発送と準備

弁護士が受任通知を送ると督促と支払いが止まるので、その間に必要書類を集めます。

申立てをする

書類が整ったら弁護士が裁判所に破産と免責(借金を0にすること)の申し立てをします。ここまでは同時廃止と同じ流れです。

破産手続き開始決定と管財人の選任

管財事件の場合、破産手続き開始決定があると同時に破産管財人が選任されます。破産管財人とは、破産者の財産を回収して現金化し債権者へ配当する(配る)人です。「債務者を免責して良いかどうかの意見」を裁判所に伝える役割も負っており、破産手続きでは非常に重要な立場です。

破産管財人との面談

破産管財人が選任されたら、債務者は破産管財人と面談する必要があります。申立てを依頼した弁護士と一緒に管財人の事務所に行き、書類や財産の受け渡しをしましょう。

管財人からはこれまでの経緯や借金の内訳、財産状況などについて質問をされますが、正直に答えていけば問題はありません。ただし嘘をつくとトラブルが発生する可能性があるので、誤魔化そうとしたり虚偽を述べたりしてはいけません

心配な場合、依頼した弁護士に事前に相談して、アドバイスを受けておきましょう。

破産管財人による換価業務開始

破産管財人との面談が済むと、破産管財人が破産者の財産を換価(現金化)し始めます。

また破産管財人の選任後は破産者宛の郵便物がすべて管財人の事務所に届くので、必要なものがあれば取りに行く必要があります。

債権者集会

管財事件では、破産手続き開始決定後に月1回くらいの頻度で債権者集会が開かれます。集会では破産管財人から現在の換価手続き進捗状況などについて報告があります。

この点、回収する財産がない場合等、手続きにあまり問題がないと認められた場合には、債権者集会は1回で終わることもあります。逆に、財産の回収が容易ではない場合等、手続きに問題がある場合には、何度も債権者集会が開かれることになりますので、手続きが終了するまでに1年近くかかる可能性もあります。

債権者集会とは言っても、実際に債権者が出席するケースは少数です。1回5~10分程度で終わるので、さほどの負担にはならないでしょう。

ただし債務者本人も出席しなければならないので、無断欠席などは絶対にしてはなりません。申立代理人(依頼した弁護士)が一緒に来てくれるので、不安があるなら事前に相談してアドバイスを受けておきましょう。

配当、破産手続きの廃止または終結

破産管財人による換価作業がすべて終了したら管財人の手によって債権者への配当が行われ、配当が終わったら破産手続きが終結します。
配当に足りる財産がない場合には破産手続きが『廃止』されて終了します。

免責決定が下りる

破産手続きが終了したら、裁判所が債務者を免責するかどうか判断します。このとき破産管財人の意見が重視されるので、手続き中破産者は破産管財人の業務がスムーズに進むよう協力する必要があります

特に問題がなかったら免責決定がおりて無事に借金が0になります。

スムーズに免責決定を得るために

自己破産を成功させるには、弁護士などの専門家によるサポートが必須です。また、自己破産の手続きが同時廃止になるのか、管財事件になるのかは本人の希望だけで決まるわけではありません。
早めに相談に行きわからないことは素直に聞いて、適切な方法で手続きを進めていきましょう。

借金の経緯や財産の状況などをできるだけ正確に伝えていれば、同時廃止・管財事件どちらの手続きで進めることになるのか弁護士も判断できるので、スケジュールの目安も事前にある程度わかります。

弁護士や管財人、裁判所に対して嘘を言ってはいけません。財産隠しや債権者隠しをすると『免責』を受けられなくなるリスクがあります。
もし免責を受けられないと、財産はないのに借金の返済義務だけが残るという最悪な状況になってしまいます。

きちんとしたやり方で対応すれば、免責決定を獲得できます。「いつまでも免責が下りない」などといった状況にならないためにも、早めに対応を進めていきましょう。

まとめ

自己破産には同時廃止と管財事件があり、それぞれ手続きの流れと期間が異なります。

同時廃止の場合早くて3〜4ヶ月、管財事件の場合完了まで1年前後かかる可能性があります

借金の理由や財産の状況などをできるだけ正確に弁護士に伝えることで、同時廃止・管財事件どちらの手続きで進みそうか、事前にある程度知ることができます。

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