自己破産した方がいい金額は?借金総額の目安があるのか解説【債務整理】

最終更新日:2021/08/20

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 今枝 利光

弁護士法人サンク総合法律事務所 今枝 利光

「このままでは、借金を返せない…」

そんなお悩みを抱えていても、「自分の借金額では自己破産が最善なのか判断できない」「借金額が少なすぎて自己破産できないのでは?」などと不安を感じる方がたくさんおられます。

実は自己破産にはいくらからできるなどの決まりや基準はありません。しかし、その他にいくつか要件があるので押さえておきましょう。

今回は自己破産の目安となる金額や要件について解説しますので、支払いが苦しく自己破産を迷っている方や金額が気になっている方はぜひ、参考にしてみてください。

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この記事の要約
  • 自己破産には「いくらから」などの決まりや基準はないが、返済不能かどうかという点が重要視される
  • 自己破産費用よりも借金総額が少ない場合、別の債務整理や法テラスでの自己破産を検討する
  • 免責不許可事由があると自己破産が認められないので注意!



自己破産に「いくらからいくらまで」といった金額の基準や限度額はない

「自己破産するからには、相当大きな借金がないと無理だろう」

このように考えて、自己破産をあきらめてしまう方もおられます。

しかし自己破産に最低限の金額の基準はありません。どんなに少額でも「支払えない」なら自己破産で免除してもらえる可能性があります。

逆に、いくら以上の借金は自己破産できないといった限度額もありません。

では、自己破産ができる・した方が良い目安などはあるのでしょうか?

重要なのは支払不能かどうか

個人が破産手続き開始決定を出してもらうには、支払不能が条件とされます(破産法15条1項)。

支払不能とは、その方の収入と支出、負債の返済額を客観的にみたときに「将来にわたって支払いができない状態」をいいます。

破産法2条11号
この法律において「支払不能」とは、債務者が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態をいう(抜粋)。


つまり家計収支の状況からして負債を継続的に行っていくことが不可能であれば、支払不能と認められて自己破産手続きを開始できます。

支払不能になる例

・月収15万円、月々の最低限の生活費が10万円、毎月の返済額が10万円、借金総額200万円、貯蓄なし
この場合、すでに家計が毎月5万円マイナスになっており、支払いを継続できないので支払不能と認められるでしょう。

・無職無収入、貯蓄0円で負債総額50万円
負債総額が50万円やそれ以下であっても、無職無収入で返済能力がない方であれば自己破産できる可能性があります。

支払い不能と認められない例

・月収50万円、月々の生活費が20万円、毎月の返済額が25万円、負債総額1000万円
この場合、毎月の収入から生活費を引いても負債の返済が可能なので、たとえ負債総額が1000万円でも支払不能とは認められない可能性が高くなります。

支払不能ではない場合の対処法

支払不能の要件を満たさず自己破産が難しい場合には、別の債務整理を検討しましょう。

任意整理
任意整理
任意整理は債権者と個別に交渉して負債を減額してもらう手続きです。多くの場合、合意後の利息分をカットしてもらえます。

任意整理では支払不能の要件は不要なので、十分な収入があっても債権者と合意さえできれば支払い額を減額できます。

たとえば先程の「月収50万円、負債総額1000万円」の方でも、債権者と合意することによって利息をカットしてもらえたら月々の返済額が10~15万円程度に減る可能性があります。

個人再生
個人再生
個人再生は裁判所に申し立てて負債額を元本ごと大きく減額してもらえる手続きです。

自己破産と異なり「支払不能となるおそれ」があれば手続きができるため、要件が緩くなっているといえます。つまり必ずしも支払不能でなくてもその危険(将来支払えなくなるおそれ)があれば、借金を大幅に減額してもらえる可能性があるのです。

もっとも、個人再生による負債額の減額には限度がある上、弁護士費用もかかるため、負債額が少額の場合は個人再生をするメリットが殆どない場合もありますので、注意が必要です。

少額の負債で自己破産するときの注意点

負債額が少額なのに自己破産するときには、自己破産にかかる費用を踏まえて費用対効果を検討する必要があります。

自己破産で免除してもらえる金額より破産費用の方が高くなったら、破産する意味がありません。

破産するときには裁判所へ払う費用と弁護士費用がかかるので、両方を合算した費用と今の負債総額を比べてみてください。

自己破産費用はどれくらい?

弁護士に支払う着手金・報酬金

相場は40万円〜70万円ほどです。

裁判所に支払う実費

財産が一定以上ある方や重大な免責不許可事由のある方に適用される「管財事件」になると、破産管財人(主に財産の管理や処分などを行う人)が選任されます。
この場合、破産管財人への報酬などを含め実費が20万円程度かそれ以上かかります。
管財事件でなく、手続きが比較的簡単な「同時廃止」の手続きになれば、実費は2万円程度で済むことが多いです。

自己破産にかかる費用について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
自己破産の手続き費用はどのくらい?お金に困っている場合は?

自己破産費用は分割払いできるケースが多い

上記の費用が高額すぎて払えないと思っても、あきらめる必要はありません。必ずしも費用を一括払いする必要はないからです。

弁護士に依頼すれば返済がストップするので、それまで借金の支払いにあてていたお金が浮いてきます。その分を弁護士費用の分割支払いにあてれば楽に払えるケースが多いのです。費用分割に対応している弁護士事務所であれば、支払い方法について詳しく教えてくれます。

頼れる弁護士

自己破産費用の方が借金総額より多くなる場合の対処法

別の債務整理を行う

自己破産費用が借金総額より多くなる場合、他の債務整理で解決できないか検討してみましょう。

ひとりでは何の手続きが最善か、債務整理をした方がいいのかなど判断することは困難ですので、弁護士に相談するのが最善です。

法テラスを利用する

「法テラス」を利用すると、ほとんどの法律事務所の報酬規定より弁護士費用が安くなります。月々5000円〜1万円程度の分割払いが可能になるので、収入が低くても支払いやすいでしょう。

生活保護の方であれば法テラスへの償還を無期限で猶予してもらえることがあります。自己破産して生活保護を受けたい方やすでに生活保護を受けている方は、法テラスと契約している弁護士を探して自己破産を依頼するのがよいでしょう。

免責不許可事由があると自己破産は認められない

実は自己破産には支払不能以外にも要件があります。それは免責不許可事由がないことです。

免責不許可事由とは、該当すると免責してもらえない事情です。免責とは「負債を免除する」裁判所の決定なので、免責を受けられないと自己破産しても借金がそのまま残ってしまいます。つまり免責不許可事由のために免責を受けられなかったら、自己破産する意味がまったくありません。

免責不許可事由となるのは、以下のような事情です。

  • 浪費やギャンブル
  • クレジットカードの現金化
  • 財産隠し
  • 債権者隠し
  • 裁判所へ虚偽報告
  • 破産手続きに協力しない
  • 7年以内に免責を受けている など


免責不許可事由がある場合の対処法
浪費やギャンブルなどの免責不許可事由があっても、現実には裁判所の裁量免責によって免責されるケースがほとんどです。裁量免責とは、裁判所が自己裁量で免責を認めることを言います。

少々の問題行動があっても裁量免責してもらえそうなケースでは、そのまま自己破産を申し立てて免責を受けるのが得策といえるでしょう。

一方、過去にも同じ免責不許可事由によって裁量免責してもらった場合などには、再度自己破産しても免責してもらいにくくなります。そういったケースでは、免責不許可事由のない個人再生や任意整理へ方針変更を行い、解決を目指しましょう。

いずれにせよ、何らかの解決の糸口はみつかるものです。不安で前に進めないという方には、まず弁護士事務所に相談してみることをおすすめします。

自己破産がベストなの?迷ったら弁護士に相談しよう

借金額が少額でも自己破産ができますが、必ずしもすべての方に自己破産が適しているわけではありません。

少額なら任意整理の方が有利になる場合も多々あります。どの方法がベストかは、専門家でないと判断が難しいといえます。

借金やその他の負債がかさんで支払いが困難と感じるなら、早めに弁護士に相談してみましょう。

<解決事例>マイホームを手放さずに借金解決!C子さん(38歳 主婦 子供あり)

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