自己破産後に借金はできる?キャッシングや借入が必要になったら

最終更新日:2021/06/30

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 堀川 民人

弁護士法人サンク総合法律事務所 堀川 民人

自己破産してもその後一定期間が経てば、また借入ができるようになります。

しかし、自己破産後の借入にはリスクが伴います。

今回は、自己破産後にお金が足らなくなった場合の対処法と注意点について解説します。

あなたの借金はいくら減らせる?

減額診断スタート

この記事の要約
  • 自己破産後に再度借り入れできるようになるのは、破産手続の開始や破産による借金の免除から5年〜10年ほど経ってから
  • お金の管理ができないと、破産による借金の免除が認められない場合がある。自己破産後は借金に頼るより、まずお金が足らなくなる根本的な原因を探ってみよう
  • 自己破産後、お金が借りられない期間に闇金を利用するのは絶対にやめよう



自己破産について

借金返済が苦しく、どうしても支払えない状況に陥った際は、自己破産手続きを行うことで解決する場合があります。裁判所に自己破産を申し立てて、認めてもらえれば、借金の支払い義務を免除してもらうことができます。

なお、借金とは異なり、税金(例えば、住民税、固定資産税)などや養育費などは、破産によっても免除されないので、注意が必要です。

自己破産のメリット

自己破産の主なメリットはこちらです。

  • 借金の支払い義務が、基本的に全額免除される
  • 債権者からの督促が止まる
  • 借金を返済するお金がなくても利用可能
  • 債権者の同意が不要

収入がない方や、収入に対して借金総額が大きくなりすぎた方、任意整理などの他の債務整理では解決できない方が自己破産に向いていると言えます。

自己破産のデメリット

自己破産の主なデメリットはこちらです。

  • ブラックリスト状態になる
  • 一定以上の財産が失われる
  • 官報公告される
  • 職業制限を受ける可能性がある
  • 保証人付き債務があると、保証人に影響が出る
  • 借金が免除されない場合もある
  • 裁判所に資料を提出したり、裁判所に行ったりするなどの手間がある

基本的には換価して債権者に弁済することが見込めるような財産は手元に置いておけません。どうしても守りたい財産がある場合は個人再生が選択されることが多いです。

自己破産後にはキャッシングなどの借金が一定期間できなくなる

借金返済が苦しい

先ほど『自己破産のデメリット』のひとつとしても挙げたように、自己破産をすると、俗に言うブラックリスト状態になります。

ブラックリスト状態とは、信用情報機関に事故情報が残ることです。

信用情報機関に加盟していれば、ローンやクレジットカード作成の申し込みを受けた債権者(銀行やカード会社、消費者金融など)は、申し込みをしてきた人の信用情報をいつでも見ることができます。

信用情報に事故情報が載っていると、債権者は「今はこの人に信用がない」と判断し、多くの場合ローンやクレジットカードの審査に通しません。これがいわゆるブラックリストに載っている状態です。

自己破産後に大きなお金が必要になったり、お金が足らなくなったりしても、ブラックリスト状態になっている期間は再度借り入れをすることができなくなるのです。

自己破産後何年で借り入れできるようになる?

自己破産後に再度借り入れできるようになるのは、破産手続の開始や破産による借金の免除から5年〜10年ほど経ってからです。

厳密に言うと、上記の約5〜10年というのは、信用情報から事故情報が消えるまでの期間です。この期間を過ぎても、貸付審査をクリアしないと、借入れはできませんので、ご注意ください。

なお、何故、上記のように消える期間に幅があるのかというと、各信用情報機関ごとに取り扱いが異なるからです。

できなくなるのはどのような借金?

ブラックリスト状態の期間に利用することができないのは、主に下記のような借入れ等です。

  • キャッシング
  • ローン、カードローン
  • クレジットカードのショッピング
  • 携帯電話の分割払い
  • 他人の借金の保証人 など



※賃貸物件の保証会社が金融系保証会社である場合は、賃貸物件の契約ができない場合もあります。

つまり、自己破産をすると5年〜10年ほどは個人の収入の中で、現金でやりくりする生活を送ることになります。

自己破産後にお金が足らなくなったら?

自己破産は借金問題を解決し、再スタートをきるための手続きですから、破産後は借り入れせずに正しい金銭感覚を思い出す期間があることが望ましいです。

ただ、その中で「自己破産後に何かあった場合、お金が借りられない・クレジットカードが使えないと困る」と考える方もおられるでしょう。

自己破産後に借金を検討するようになる原因と、ケースごとの対処法を紹介していきます。

破産による借金の免除も、お金の管理ができない人には認めてもらえないことがありうるので、これから破産をしようという方も、以下を参考にしてみてください。

自己破産後に借金を検討する人の傾向

・家計の把握ができていない
家計 やりくり

「自己破産後、何か大きなイベントがあるわけでもないのになんとなく毎月の生活が苦しい」、「なぜかわからないけど生活がギリギリで、お金が足らなくなってしまう」と感じる方は毎月の家計(収支)の把握ができていないケースが多いです。

せっかく自己破産で負債がなくなったのですから、同じ悩みを繰り返さないために、少しだけ習慣を改善してみましょう。

家計の把握ができていない方は家計簿をつけるのが効果的です。ちなみに、破産をする場合も、裁判所に、数か月分の家計簿を提出することになります。

(参考:<みんなの平均> 4人家族 1か月の生活費の平均は?|タマルWeb)

こちらの収支表をお手本に、まずは自分の家計状況を書き出してみましょう。支出はあくまで「多くてこのくらい」で計算します。

支出合計が収入を上回っている場合は、どこかの支出を削る必要があります。

収入-支出がちょうど0になるという場合、生活はしていけますが、冠婚葬祭や車検など何かあった時の備えが全くない状態です。

アプリなどを利用して継続的に家計簿をつけることで、『貯金ができ借入れを行わなくてよい生活』を目指しましょう。

・長期的な計画ができていない
借金返済が苦しい

「自己破産後にまとまった大きなお金を借りたい」と考える方の傾向として、「長期的な計画ができていない」というものがあります。

こちらは先ほどの、家計の把握ができていない方と共通する部分があるかもしれません。

まとまったお金が必要になる理由は、「新規事業を始める」、「子供の学費を用意しなければならない」など様々です。しかし、このような事態は突然発生することではありません。数年前からある程度予測できていることが多いものです。

なるべく自己破産手続きが完了するまでに、「今後の人生でまとまったお金が必要になるタイミング」を予測して、破産後の貯金の計画を立てておきましょう。

毎月いくらずつ貯金する必要があるという前提で計画を立て、家計簿をつけていくのが望ましいです。

もし自己破産の直後にお子さんの学費が必要になったり、住宅修繕費が必要になったりして、かつ金銭的に援助してくれるような親族もいないという場合は、自己破産した本人以外の名義でローンを組むほかありません。

・協力してくれる人や相談できる人がいない
借金 夜も眠れない

自己破産後にお金の悩みが再発してしまう方には、「協力してくれる人や相談できる人がいない」という傾向もあります。

自己破産をして人生を再スタートさせたら、その後の生活が非常に重要になってきます。自己破産の手続き中に、収入の中で無理なく生活していく計画を立てますが、裁判所から免責許可が出て自己破産手続きが完了すれば、計画通りの生活を維持していけるかは本人次第となります。

自己破産を経験した方の中には、もともと家計の管理が苦手という方も多いものです。
ついつい無駄使いをしてしまってお金が足らなくなるという事態を防ぐためには、家族やパートナー、信頼できる友人などと今後の収支計画を共有することが重要です。

誰にも相談できないという場合は、せめて家計簿アプリに記録して、毎月自分で振り返れるようにしましょう。

【ケース別】自己破産後にお金が必要になった場合の対処法

クレジットカードを使えないのが不便だと感じるケース

自己破産をするとブラックリスト状態になることから、クレジットカードが利用できなくなるということを先ほど解説しました。

しかし、必要経費の引き落としやネットショッピングなど、クレジットカードがあると便利な場面はたくさんありますよね。

実はクレジットカード以外にも、同じような使い方ができるカードがあります。

自己破産後にクレジットカードの代わりとして利用できるカードをいくつかご紹介します。

・デビットカード
デビットカードとは、飲食店やネットショッピングなどで買い物をすると、連動している預金口座から利用金額がその場で引き落とされるカードです。

クレジットカードの場合には1ヶ月後などの引き落としとなりますが、デビットカードの場合には利用と同時に引き落とされます。デビットカードは多くの場合ブラックリスト状態でも発行してもらえます

※参考:主要ブランドのデビットカードサイト
Visaデビットカード デビットカードなら三井住友VISAカード
JCBデビットカード JCBデビットはますます便利に。 | JCBデビット
Mastercardデビットカード Mastercard デビットカード

・家族カード
クレジットカード会員の家族に発行されるカードです。
発行手続きはクレジットカード会員本人が行う必要がありますが、発行を希望する家族に対する審査は基本的に行われません。

そのため、利用する家族がブラックリスト状態でも発行してもらえます

家族カードでも、ブランド対応さえしていれば、飲食店やネットショッピングなどで通常通り利用可能です。

クレジットカードを持っていなくても、便利に生活することはできます。上記のような代替案を検討してみましょう。

お子さまの進学でお金が必要になったケース

お子さまの高校や大学への進学でまとまったお金が必要なのに、「ブラックリスト状態でローンが組めない」という場合は、お子さま本人の名義で奨学金を借りることを検討しましょう。

奨学金は、学生本人の名義で借りられることがほとんどです。

「もし返済ができなくなったりしたら、子供が苦しむのでは…」
と心配される方も多いですが、一部を除いて奨学金には返済が厳しくなった場合の猶予・減額制度が存在します。

また、破産した本人が保証人になることはできませんが、保証機関が代わりに保証してくれる制度があります。

もちろん奨学金は、お子さまと一緒にもしくはお子さま本人が、確実に返済していけることが望ましいです。ご家族で話し合って、最善の方法を模索しましょう。

病気や怪我で働けなくなったケース

自己破産手続き後に、予期せぬ病気や怪我で仕事ができなくなるケースがあります。生活自体ができなくなるため、早急な対応が必要になります。

この場合、なるべく早く本人か代理人が適切な窓口に行って、助成や給付の申請を行いましょう。

たとえば、会社員や公務員が働けなくなった場合は、健康保険や共済など入っている保険の窓口に問い合わせて、傷病手当を受け取ることができます。

また、保険がない場合でも、都道府県の社会福祉協議会から無利子または低利子で生活福祉基金を借りられる、生活福祉資金貸付制度もあります。利用には要件がありますので、窓口で確認しましょう。

以下のサイトに、助成金や給付金の種類や窓口について詳しく記載されています。
生活費等の助成や給付などー国立がん研究センター

闇金に注意!〜自己破産後の借金〜

闇金とは利息が異常に高い貸付です。法的には全部を返済する義務がないことも多いですが、違法な取立てをされることで債務者が追い詰められ、苦しむ事例が多くあります。

デメリットで挙げたように、自己破産をすると官報公告されます。闇金業者は官報をチェックしており、破産した方にメールを送るなどして積極的に融資を行おうとするのです。

ちなみに、官報自体は誰でも見られる状態にありますが、ほぼ毎日発行されており数多くの破産者が掲載されていますので、親族や職場の方などが偶然官報を見て自己破産が知られる、という事態は非常にまれでしょう。

闇金を1度利用するとその後もしつこく営業され、家族や職場の元へ連絡されたり、脅されたりする場合もあります。

自己破産後にお金が足らなくなったとしても、闇金には関わらないように注意しましょう。

<解決事例>マイホームを手放さずに借金解決!C子さん(38歳 主婦 子供あり)

<解決事例>マイホームを手放さずに借金解決!C子さん(38歳 主婦 子供あり)

匿名で診断OK! 質問に答えるだけ!借金がいくら減るかわかります。

減額診断スタート

司法書士法人みつ葉グループでは借金問題の専属チームがフルサポート。


電話無料相談タップで発信

メール無料相談

お悩みの方に役立つ記事

債務整理について

借金返済について