個人再生をすると載る「官報」とは?【債務整理】

最終更新日:2021/02/26

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 淺海 菜保子

弁護士法人サンク総合法律事務所 淺海 菜保子

官報

「個人再生で借金を減額したいけど官報公告が心配…」

官報公告のデメリットを過剰におそれて個人再生に踏み切れない方がたくさんおられます。

個人再生すると、本当に官報公告による大きな不利益があるのでしょうか?

今回は個人再生で氏名や住所が掲載される「官報」とは何なのか、具体的にどういったデメリットがあるのかご説明します。

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この記事の要約
  • 官報は政府が発行している新聞のような機関誌
  • 個人再生をすると計3回官報公告される
  • 官報はインターネットなどで誰でも見ることができるが、実際には官報の存在すら知らない人がほとんど。一般的に、官報公告されたことによって、周囲に個人再生をしたことを知られる可能性は非常に低い
  • 官報公告されると、闇金業者から連絡がくる場合があるが、闇金は違法なので絶対に借りないようにしよう



官報とは

官報とは、政府が発行している新聞のような機関誌です。国立印刷局から出版されています。

法令の公布や官公庁の報告などが掲載されており、その中の裁判所の公告事項の1つとして、個人再生や自己破産に関する事項も広告されます。

つまり、個人再生をすると官報にその旨掲載されます

あまり国民には知られていないのですが、実は新聞と同じように官報は毎日発行されていて、本紙や号外、特別号外などの種類があります。

料金を払って誰でも定期購読できますが、一定期間分についてはネット上でも無料で読むことが可能です。

国立印刷局のサイト

個人再生で官報に載る情報は?

実は個人再生をすると、3回ほど官報に情報が掲載されます。
個人再生で官報に掲載される情報は、以下のようなものです。

  • 債務者の氏名
  • 債務者の住所
  • 裁判所と事件番号
  • 個人再生開始決定があったこと
  • 書面決議に付する決定があったこと
  • 再生計画認可決定があったこと

個人再生した事実と、氏名や住所まで公告されることになります。

官報に掲載されない情報

官報公告されても、以下のような情報は掲載されません。

  • 電話番号
  • メールアドレス
  • 借金の原因や詳しい経緯など
  • 債権者(借金の貸主)の情報

電話番号やメールアドレスは公告されないので、安心しましょう。

官報公告される理由

個人再生情報が官報公告されるのは、債権者や関係者へ個人再生手続きについて知らせるためです。

個人再生を申し立てるとき、申立人はすべての債権者を報告しなければなりません。

ただミスなどによって漏れが生じる場合も考えられます。その場合は、官報公告を行い、漏れている債権者へ届出を促すことができるのです。

実際には官報を見て届出をしてくる債権者は少数ですが、制度目的としてはそういった事情です。

官報を確認する方法

官報を見る方法は、主に以下の4種類あります。

販売所で購入する

官報は誰でも購入できます。ただ販売されているのはたいてい都道府県に1つしかない「政府の刊行物販売所」です。

わざわざ販売所まで行って官報を購入する人はほとんどいないといってよい状況です。

図書館で読む

官報は図書館でも読めます。ただすべての図書館に置いてあるわけではなく、比較的大きな図書館に限られます。

また置いてあるとしても、すべての官報が保管されているわけではありません。

例外的に、国会図書館のみすべてのバックナンバーが保管されています。とはいえ、国会図書館にわざわざ官報を読みに行く人はほとんどいないでしょう。

インターネットで閲覧

一般の方が官報を読む方法としてもっとも現実的なのは、インターネットで閲覧する方法です。

国立印刷所のインターネット官報サービスを利用すれば、誰でも無料で官報を閲覧できます。

インターネット版官報

ただインターネットで閲覧できる官報は、過去30日間分に限られます。官報は毎日発行されているので、古いものからどんどん見られなくなります。
インターネット版の官報によっても周囲に個人再生を知られるリスクは低いといえるでしょう。

定期購読

官報は、お金を払えば定期購読できます。料金は1ヶ月1,641円です(2020年時点)。ただ官報に掲載されている情報は、法令や大臣・省庁の人事異動情報、叙位・叙勲・勲章などの情報、裁判所による公告内容や教職員の免許の失効、墓地の改葬など、およそ一般の人が関心を持ちそうもないものばかりです。

以上のように、通常の一般人が官報を目にする機会はほとんどないといってよい状況です。個人再生による官報公告を過剰に心配する必要はないでしょう。

個人再生で官報に載るタイミングと期間


官報は基本的に紙で発行されるものであり、時間が経ったからといって破棄したり消したりしてもらえるものではありません。いったん掲載されると、その日の官報には永遠に情報が残ります

とはいえ、一般的にはバックナンバーの個人再生情報のページをくまなく読む人はほとんどいないと考えられますので、官報に掲載される期間を過剰に気にする必要はありません。

個人再生をしたときに官報に情報掲載されるタイミングは、以下の3回です。

個人再生手続き開始決定があったとき

個人再生を申し立てて個人再生手続き開始決定が下りると、その決定内容を世に知らせるために官報公告されます。実際に情報掲載されるのは、決定の約1~2週間後のタイミングです。

書面決議に付する決定があったとき

小規模個人再生で再生計画案を提出すると、書面決議に付する決定があります。この決定があると、約1~2週間後に官報公告されます。

再生計画案の認可決定があったとき

個人再生の手続きが問題なく進められれば、最終的に再生計画案の認可決定が下ります。この決定があると、世の中に知らせるため約1~2週間後に官報公告されます。

官報公告は拒否できない

官報公告されると個人情報が掲載されるので、嫌だと感じる方もおられます。

ただ官報公告は、債務者の一存で拒否できるものではありません。債権保護のために必要だからです。

個人再生をしたら、必ず3回は官報に情報掲載されると考えてください。

官報公告のデメリット

官報公告されると、具体的にどういったデメリットがあるのでしょうか?

周りに知られてもおかしくない状態にはなる

官報は誰でも購入・閲覧できます。特に今はネットで簡単に閲覧可能です。

官報に個人再生情報が掲載されたら、家族や勤務先の同僚を含め誰に知られてもおかしくない状態になります。

とはいえ、実際に官報を読んでいる一般人はかなり少数だと考えられます。家族や知人の方に尋ねるとわかりますが、官報の存在すら知らない場合がほとんどでしょう。

公務員や役所の方であっても官報を読んでいる人は多いとはいえません。

一般的に、官報公告されたことによって、周囲に個人再生をしたことを知られる可能性は非常に低いと言えます。

闇金業者に情報を利用される


官報公告のもっとも大きなデメリットは、闇金業者に情報を利用されやすくなることです。

個人再生をするといわゆるブラックリスト状態になり、クレジットカードを利用したりローンを組んだりすることが一定期間難しくなります。
ブラックリスト状態について詳しい記事はこちら:「ブラックリストとは?【借金滞納や債務整理と信用情報】

闇金業者は、個人再生をしてブラックリスト状態になった方を官報から探し、「審査がなく、ブラックリスト状態でもお金を借りることができる」といった内容のダイレクトメールを郵送して借入れを勧誘することがあるのです。

しかし、闇金は膨大な金利を付けて貸し付けし、プライバシーを無視した激しい取り立てを行う違法な組織です。

闇金から勧誘があっても絶対に利用しないようにしましょう

まとめ

個人再生すると、計3回官報公告されます

官報は見ようと思えばインターネットなどで誰でも見られるので、個人再生をしたことを周囲に知られるリスクがあります。

ただ、官報は情報量が多く毎日発行されます。また、その情報も限られた人しか必要としないため、一般の方にたまたま見られるということはほとんどありません

また、官報を見た闇金業者から勧誘のダイレクトメールなどがくることがありますが、闇金は違法なので無視しましょう

官報公告を恐れて債務整理を躊躇するよりは、悩みを解決するためにまず弁護士に相談しましょう。個人再生が適切なのかなど、細かいアドバイスをもらうことができます。

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