個人再生の流れと期間をわかりやすく解説!【債務整理】

最終更新日:2021/06/30

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 町田 麻美

弁護士法人サンク総合法律事務所 町田 麻美

個人再生

個人再生は債務整理のひとつで、借金総額が大きい場合や守りたい資産がある場合に最適な手段です。ただし手続きの流れが複雑で理解しにくく、なんとなく躊躇してしまう方もおられます。

個人再生は、弁護士に依頼すれば最小限の労力で済むことが多いです。

今回は、個人再生の流れと期間をわかりやすく解説します。個人再生に関心があるけれど何となくハードルが高いと感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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この記事の要約
▼個人再生にかかる期間の目安
 ・弁護士に依頼してから申立まで…1~2か月程度(ただし、費用の積立期間がある場合は積立終了後1~2か月程度)
・申立から再生計画案認可決定まで…6か月程度(裁判所や事案によって異なる)
・支払期間…原則3年、場合によっては5年まで延長可能

▼個人再生にかかる費用の目安は30万円〜80万円ほど
▼依頼した場合、手続きは弁護士に任せておいて問題ないが、指示があれば迅速に動き、弁護士と協力して解決する姿勢を忘れないようにする



個人再生の流れ

個人再生は、裁判所に申し立てをして借金を元金ごと大幅減額できるという手続きです。
個人再生について詳しい記事はこちら:「個人再生とは?メリットとリスク・費用について徹底解説【債務整理】

まずは個人再生の一般的な流れをみていきましょう。今回は個人再生委員が関与する前提で説明しますが、運用は各裁判所で異なります(東京では基本的に、全件個人再生委員が選任されます)。

個人再生委員とは、個人再生の手続き全体に関与し、債務者(借金の借主。個人再生をする本人)と面談するなどして裁判所へ意見を述べる人です。個人再生委員については、この後にも説明があります。

弁護士と面談・個人再生手続きを依頼
個人再生の手続きは非常に複雑で、準備・作成しなければならない書面も多く、一般の方が1人で対応するには荷が重いものです。
1人で対応できる方がいるとすると、専門家などのよほど豊富な知識とノウハウを持っている方に限られるでしょう。

まずは債務整理に詳しい弁護士に相談をして、個人再生手続きを依頼しましょう。

受任通知発送により返済・督促がストップ!その後、書類の準備
弁護士に依頼すると、弁護士が各債権者へ受任通知書債権調査票を送付します。受任通知書を送ると、その後は債権者から債務者への督促が止まります。これまで督促をストレスに感じていた方も安心して生活できるようになるでしょう。

その後、申立費用を積立て(分割で準備する場合)、積立てが終了したら、弁護士が申立てに必要な書類(申立書や債権者一覧表、財産目録などの書類)を作成します。

依頼者は、弁護士から指示を受けて住民票や給与明細書、預貯金通帳などの必要書類を揃えていく必要があります。書類が揃わないと申し立てができないので、早めに集めましょう。

裁判所へ個人再生手続開始決定の申立て
書類がそろったら、裁判所へ個人再生手続開始決定の申立てを行います。

申立ての手続きは弁護士が行うので、依頼者は特に何もする必要がありません。申立てを完了すると、裁判所で個人再生委員が選任されます。

ワンポイント
個人再生委員とは、債務者の財産・収入の状況の調査や、裁判所の補助や再生計画案への勧告・アドバイスなどを行う者で、裁判所が選任します。



個人再生委員と面談
個人再生委員が選任されたら、債務者は個人再生委員と面談しなければなりません。通常は個人再生委員の事務所へ行き、これまでの経緯・資産の有無・収入などを話します。事前に弁護士に持ち物を指定されたら、それを持っていきましょう。

面談では個人再生委員に聞かれたことに答えていくことになるのが通常ですが、申立てを依頼した弁護士も同行して一緒に話をします。不安な気持ちがあれば、事前に弁護士に相談してみましょう。

返済履行テストの開始※東京の場合を想定
個人再生委員が選任されたら、返済履行テストを開始します。

返済履行テストは、「再生計画案認可後、きちんと支払を継続できるか」を観察するためになされます。

通常、個人再生後に予定されている返済の1か月分の金額を個人再生委員の指定した口座に毎月1度、数か月にわたって入金していきます。

再生計画案の認可決定が下りたら、個人再生委員の報酬分(通常15万円)が差し引かれた残額が債務者に返還されることになります。

返済履行テストの例
Aさんの最低弁済額の見込みが150万円だとします(個人再生では、手続き後に支払う総額が『最低弁済額基準』と「『清算価値保障原則基準』のどちらか大きい方になると決まっています)。個人再生後の返済期間は3〜5年程度です。150万円を3年で分割すると、実際の月々の返済額は4万2千円ほどになりますので、個人再生委員選任後には、毎月約4万2千円ずつ入金していくことになります。

毎月の入金ができないと、履行可能性なしとして不認可となる可能性があるので、毎月の入金はきちんと行いましょう。

個人再生手続開始決定
裁判所は、個人再生委員の意見書の提出を受けて(意見書の提出にあたっては、第1回目の履行テストの入金状況も考慮されます)、再生手続の開始要件の有無などを審査し、再生手続開始決定を出します。

債権額の確定
個人再生手続きが開始すると、債権調査や債権の認否、債権者側からの評価申立などの手続きを経て、債権額(借金圧縮後の総額、つまり最低弁済額)が決まります。

裁判所に再生計画案の提出
債権額が決まったら、再生計画案を作成して裁判所へ提出します。

Aさんの例であれば、150万円を月にいくらずつ、何年かけて支払っていきますという計画です。

再生計画案の作成・提出は弁護士が行うので、依頼者が対応する必要はありません。

債権者による書面決議
小規模個人再生の場合には、再生計画案提出後に債権者の間で「書面決議」が行われます。書面決議とは、債権者が再生計画案の内容に意見を述べる手続きです。ここで過半数の人数または債権額の債権者が反対すると、再生手続は廃止となります。

それ以外の場合は、可決したものとみなされます。

債権者の内部基準や個々の事情によりますが、反対意見を出す債権者は少数であり、可決されるケースが多数です。

裁判所から再生計画案の認可決定がおりる
債権者から過半数の反対意見も寄せられず、特に問題がない場合には、裁判所が再生計画案認可決定を下します。

再生計画案認可決定の確定
再生計画案の認可決定が下りた後、1か月くらいすると再生計画案認可決定が確定します。

債権額の支払い開始
再生計画案の認可決定が確定したら、通常その翌月から債権者に対する支払いを開始します。

再生計画に従った返済期間中は慎重に生活して確実に返済を継続しましょう。

個人再生にかかる期間の目安

個人再生にかかる期間の目安は、以下の通りです。

  • 弁護士に依頼してから申立まで…1~2か月程度(ただし、費用の積立期間がある場合は積立終了後1~2か月程度)
  • 申立から再生計画案認可決定まで…6か月程度(裁判所や事案によって異なる)
  • 支払期間…原則3年、場合によっては5年まで延長可能

弁護士に依頼してから再生計画案認可決定までは半年から8か月程度、弁護士に依頼してからすべての支払を終了するまでの期間は、だいたい3年半~4年弱と考えると良いでしょう(費用の積立期間がある場合は、その分の期間が加算されることになります)。

個人再生にかかる費用の目安

個人再生にかかる費用は、大まかに30万円〜80万円です。

着手金 相場は30~50万円程度。住宅ローン特則を

適用すると比較的高額になります。

実費 『個人再生委員』が選任されなければ3万円

程度で済みます。個人再生委員が選任される

と、個人再生委員への報酬とあわせて、18万

円から30万円ほどの実費がかかります(ただし、個人再生委員への報酬は、返済履行テストによる積立金から控除する方法で支払うこともあります。)

個人再生委員とは、手続きを客観的に進めるために裁判所から選任されて、債務者の財産・収入の状況の調査や、裁判所の補助や再生計画案への勧告・アドバイスなどを行う人です(主に弁護士が選任されます)。 個人再生委員を選任するかどうかは各事件に応じて裁判所が判断しますが、裁判所や地方によっても運用が違います。

たとえば、東京地方裁判所では基本的に全件で個人再生委員が選任されるので、他地域よりも実費が高額になりやすいです。

これらの費用については、多くの法律事務所が分割払いに対応しています。債権者への返済を止めている半年〜1年ほどの間に、費用の分割払いができるケースが多いです。

個人再生は弁護士に依頼するのが安心

個人再生の流れは非常に複雑で、すべきことがたくさんあります。素人の方が書類作成や債権調査、認否、再生計画案の作成や提出など、すべてに対応するのはほとんど不可能といえるでしょう。

また自分で対応すると、個人再生委員へ支払う予納金の金額も上がります。弁護士が対応する場合には15万円ほどですが、本人が対応すると25万円ほどになるのが通常です。

個人再生をするときには、弁護士に依頼することをお勧めします。

完済後はブラックリスト状態になる

個人再生を行うと、いわゆるブラックリスト状態になります。ブラックリスト状態とは、信用情報に事故情報が登録されて、ローンやクレジットカードの審査に非常に通りづらい状態です。
ブラックリスト状態について詳しい記事はこちら:「ブラックリストとは?【借金滞納や債務整理と信用情報】

個人再生を弁護士に依頼して受任通知を発送したら、基本的にブラックリスト状態になると考えましょう。再生計画が認可されて完済しても、しばらく事故情報は消えません。

個人再生後のブラックリスト状態が解消されるには、個人再生の手続き開始後5~10年ほどの経過が必要です。

一般的にクレジットカードや消費者金融などの貸金業者の場合、手続き開始後5年が経つと再度利用できるようになる場合が多いでしょう。一方銀行などの金融機関の場合(住宅ローンなど)、手続き開始後10年程度が経過しないと再度の利用が難しくなることが多いです。

ただ、ブラックリスト状態になった場合でも、家族が発行したクレジットカードの家族カードを使えれば特に問題ありません。デビットカードを使う方法もあります。

キャッシュレスペイも利用できるので、工夫次第で便利に生活することは可能です。

ブラックリストを恐れて手続きをしないよりも、借金問題を解決するために個人再生をする方が、状況によっては多くのメリットを得られます。借金に苦しんでいるのであれば、早めに弁護士などに相談をしましょう。
頼れる弁護士

まとめ

個人再生の流れは非常に複雑ですから、この記事で説明した流れを全て頭に入れておく必要はありません。

弁護士などの専門家に依頼すれば、認可決定に向け全力で対応してくれますので、基本的には任せておいて問題ありません

ただし、書類の準備や作成において指示があれば迅速に動き、弁護士と協力して解決する姿勢を忘れないようにしましょう。

個人再生にかかる期間の目安は、以下の通りです。

  • 弁護士に依頼してから申立まで…1~2か月程度(ただし、費用の積立期間がある場合は積立終了後1~2か月程度)
  • 申立から再生計画案認可決定まで…6か月程度(裁判所や事案によって異なる)
  • 支払期間…原則3年、場合によっては5年まで延長可能


個人再生にかかる費用の目安は大体30万円〜80万円です。

借金問題に悩んでいる時間は大変もったいないものです。悩んでいるのであれば、債務整理に詳しい弁護士に相談して、1歩前に踏み出しましょう。

<解決事例>マイホームを手放さずに借金解決!C子さん(38歳 主婦 子供あり)

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