個人再生でやってはいけないこととは?個人再生に失敗しないために

最終更新日:2022/01/20

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 町田 麻美

弁護士法人サンク総合法律事務所 町田 麻美

ピンチ

個人再生を成功させるために、やってはいけないことはあるのでしょうか。個人再生を検討するうえで、やってはいけないことや失敗した事例は押さえておきたいところです。

本記事では、個人再生をする際にやってはいけないことは何か、それによってどのようなリスクや損失があるのかについて紹介しています。

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この記事の要約
▼個人再生でやってはいけないこと
不正の記載をする
書類の提出期限を守らない
裁判所の指示通りの積立てを行わない
一部の債権者を除外及び優遇する
申立ての前に財産を移転する

▼個人再生が認められないと、借金が減額されず債権者から督促が来るようになったり、他の債務整理を検討したりすることになる

▼申立ての準備に費やした時間や費用などを無駄にしないためにも、初めから弁護士に相談し、ミスのないよう手続きを代行してもらうことをおすすめ



個人再生でやってはいけないこと①不正の記載をする

調査

個人再生に限らず、自己破産などの債務整理にも言えることではありますが、申立てや手続きの際に不正な記載をすることは厳禁です。

不正の記載をする例としては、以下のようなケースが挙げられるでしょう。

依頼する弁護士へ虚偽の説明をする

個人再生は自分でも行うことができますが、準備する書類が多く手間もかかるため、弁護士などの専門家へ依頼するのが一般的です。

弁護士には、まず初回の無料相談などを利用して状況を説明し、債務整理の手続き代行を依頼することとなるでしょう。

この時に、借金額や収入、所有している財産などについて虚偽の説明をしてしまうと、個人再生の申立てが認められなかったり、弁護士が個人再生以外の最適な方法を提案する機会も損なうこととなってしまいます。

状況によっては、任意整理や自己破産など、別の債務整理を選択した方が良い場合もあります。

自身にとって最良の判断をするためにも、「依頼する弁護士に虚偽の説明をしない」ということを理解しておきましょう。

口座や債権を隠すなど、事実を隠蔽する

実際には所有している財産や債権(借金)などを隠蔽する行為も、やってはいけないことの1つです。

個人再生は、手元に財産を残せる手続きです。ただし、再生計画における返済金額の総額は手続きの開始決定時に持っている財産の総額(清算価値)より高くなるようにしなければなりません(清算価値保障原則)。

個人再生後の返済額をなるべく少なくしたい考えから、財産目録に預貯金のある口座や車・不動産などを記載しないのは事実の隠蔽と言えます。

また、債権者はもれなく全て申告する必要があります。

「個人から借りている債権だけ除きたい」「保証人に迷惑をかけたくないから保証人つき借金だけは債権者一覧表に記載したくない」などといった主張は認められないのです。

裁判所へ提出する書類に不正の記載をする

弁護士に依頼せず、自分で裁判所へ書類を提出する際に、意図しない記入漏れがあったり、結果的に不正の記載をしてしまったりするケースもあります。

こうした場合でも、発覚すれば個人再生が認められない可能性があります。

個人再生でやってはいけないこと②書類の提出期限を守らない

驚き

個人再生では、申立てが受理され手続きが開始されると、一定のスケジュールで手続きが進められていきます。

認可を受けるまでの間、期限を守って書類を提出していく必要があります

再生計画案の提出期限を守らない

個人再生の手続き開始後、スケジュールの後半で裁判所から提出が求められる書類に「再生計画案」があります。

再生計画案は、債権者が不同意の回答を出すか否かを判断する際に重要となる書類です。

再生計画案の提出には期限がもうけられています。

期限までに提出しないと、個人再生手続きは廃止となってしまいます。

提出期限の延長を申請しない

期限までに再生計画案が提出できそうにない場合は、管轄の裁判所へ提出期限の延長を申請することが可能です。

再生計画案がいつまでも提出されなければ、債権者である借入先はいつまでも減額後の借金を返済してもらえません。

そのため、再生計画案の提出期限については法律でも定められていますが、提出期限の延長(伸長)についても、民事再生法で定められているのです。(民事再生法 163条1項、3項より)

ただし、延長申請をすれば必ず期限を延ばしてもらえる訳ではありません。延長が妥当と思われる相応の理由が必要となります。

延長が認められず、期限通りに再生計画案も提出できないということになれば、個人再生手続きは廃止となってしまいます。

個人再生でやってはいけないこと③裁判所の指示通りの積立てを行わない

個人再生の手続き中には、履行テストがあります。これは、再生計画が裁判所に認可された場合に支払う予定の金額を一定期間(6ヶ月間ほど)毎月積み立てるもので、主に債権者や裁判所に支払い能力を示すための制度です。
詳しい記事はこちら:「債務整理の履行テストやプール金とは?必ず支払わなければならないのか?

履行テストの積み立てを行わない、または行えなかった場合、個人再生の手続きをしても返済ができない可能性が高いとみなされ、再生手続きが不認可となってしまう可能性があります。

手続き費用の納付期限にも注意

裁判所からの積み立て指示に従うことはもちろんですが、個人再生の手続きに必要な費用も、納付期限を守るようにしましょう。

「嘘をつかない」「期限を守る」「手続き後の支払い能力を疑われない」といった点は、個人再生を進めるにあたり、非常に重要視される点となります。

個人再生でやってはいけないこと④一部の債権者を除外及び優遇する

クレジットカード

個人再生では、一部の債権者を除外したり優遇したりすることはできません。

任意整理では、手続きをする債権者を選べます。しかし個人再生と自己破産では「債権者平等の原則」というルールがあります。たとえば、特定の債権者だけを除外して申立てをすると、申立てが棄却されることがあります。また、特定の債権者だけを優遇して借金を返済すると、場合によっては返済額が増加し不認可となってしまう可能性もあります。

「親族や友人、お世話になった人からの借金だから優先的に返したい」という場合でも、実行すれば個人再生での解決ができなくなってしまう可能性があると考えましょう。

個人再生でやってはいけないこと⑤申立ての前に財産を移転する

債務整理 財産

個人再生の申立てをする前に財産を移転する行為も、やってはいけないこととして押さえておきましょう。

意図的に移転したと疑われる可能性がある

個人再生では、申立ての際に預貯金などの財産目録を裁判所へ提出することとなりますが、この時に保有している財産の総額によって、将来的に弁済する金額が左右されることがあります。

保有している財産が多いと、場合によっては最低返済額が上がる可能性があります。申立ての直前に財産を名義変更したり、金銭を贈与したりすると、意図的に財産を減らしたと疑われてしまう可能性があるのでやめましょう。

無駄遣いも控えよう

多額の財産を移転させることと同様に、無駄遣いや浪費などで財産を使う行為も、意図的に財産を減らしているとみなされる恐れがあります。

名義変更や浪費、贈与などで意図的に財産を減らす行為は「否認対象行為」とみなされ、場合によっては返済額が増加し不認可となってしまう可能性があります。

個人再生の申立時に、こうした疑いを持たれる行為をしていた場合には、申立てをする前に弁護士などの専門家へ相談してみることをおすすめします。

個人再生が認められなかったらどうなる?

多額の借金

上記のような「やってはいけないこと」に該当し、個人再生が認められなかった場合はどうなってしまうのでしょうか。

借金が減額されず、債権者から督促が来るようになる

個人再生が認められないと、借金は減額されることなく、個人再生を申立てる前と変わらない状況となってしまいます。

それどころか、申し立てまでの準備期間に返済をストップすることになるので、個人再生手続きが認められなくなると債権者から取り立てや督促の連絡が来るようになるでしょう。

支払いができない場合は、借金返済を滞納した場合の通常の流れ通り、裁判を起こされ、給与や財産の差し押さえをされる可能性が高いです。

他の債務整理を検討することになる

個人再生はいくつかある債務整理の中のひとつです。個人再生以外には、主に「任意整理」と「自己破産」という債務整理の方法があります。

任意整理とは、債権者と直接利息の減額や返済額の軽減などを交渉する方法です。

裁判所を通さずにできる債務整理となりますが、減額できる借金の総額は個人再生よりも少ないです。

自己破産とは、裁判所に対し借金をゼロにする申し立てを行う方法です。

個人再生よりも大幅に借金を減らす(なくす)ことができる一方で、財産を処分する必要がある点が個人再生とは異なります。

弁護士に手続きを依頼していた場合は、個人再生が認められなかった場合、弁護士とともにこれらの他の債務整理を改めて検討することになります。

もともと弁護士と相談して、「お悩み解決には個人再生が最適」という判断になり手続きを進めていたわけですから、その他の債務整理手続きを行っても個人再生ほどの効果が見込めない場合が多いですし、その他の債務整理も必ずしもうまくいくとは限りません

さらに、個人再生がある段階まで進んでいた場合、基本的にはそこまで支払った弁護士費用は返ってきません

個人再生の準備のために費やした時間も費用も無駄になる可能性があるので、なるべく方針変更は避けたいものです。

個人再生を含む債務整理は弁護士へ依頼するのがおすすめ

はじめから弁護士に自分の状況を正直に話し、手続きを依頼すれば、「やってはいけないことを知らなかった」「うっかりやってしまった」というミスが防げます。

そもそも個人再生が自分にとって最適な債務整理の方法なのかどうかについても、弁護士へ相談すれば詳細なアドバイスを聞くことができます。

弁護士に相談・依頼をすることで、個人再生をミスなく成功させられる可能性が高まりますので、債務整理を検討している方や不安がある方は、専門家である弁護士に相談をしてみましょう。

まとめ

個人再生でやってはいけないことは主に以下のようなことです。
不正の記載をする
書類の提出期限を守らない
裁判所の指示通りの積立てを行わない
一部の債権者を除外及び優遇する
申立ての前に財産を移転する

個人再生が認められないと、借金が減額されず債権者から督促が来るようになったり、他の債務整理を検討したりすることになります。

申立ての準備に費やした時間や費用などを無駄にしないためにも、初めから弁護士に相談し、ミスのないよう手続きを代行してもらうことをおすすめします。

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