任意整理をしない方がいい7つのパターンを解説【債務整理】

最終更新日:2021/11/17

監修

弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 市川 正敏

弁護士法人サンク総合法律事務所 市川 正敏

No

「任意整理をしない方がいいケース」はあるのでしょうか?

確かに任意整理をすると借金返済が楽になるのでメリットがありますが、デメリットや向いていない状況もいくつか存在します。

今回は任意整理しない方が良いと考えられる7つのパターンや、その場合の対処法をご紹介します。

あなたの借金はいくら減らせる?

減額診断スタート

この記事の要約
任意整理しない方がいい7つのケース
・ブラックリスト状態になりたくない
・借金に保証人や担保がついている
・任意整理してもメリットがほとんどない
・返済を一度もしていない、借入から日が浅い
・債務名義を取られている
・債権者が任意整理に応じない
・任意整理後、継続した支払いが難しい

▼ただし、状況によって任意整理ができる・した方がいい場合もあるので、悩んだら弁護士に相談してみよう



任意整理とは 

任意整理は、借入先の債権者と直接話し合って借金返済方法を決め直す手続きです。基本的には将来利息や滞納した場合の遅延損害金などをカットもしくは大幅減額してもらい、その結果残った借金を3年〜5年ほどで分割返済することになります。

メリット

  • 必要書類が少なく労力がかからない
  • 裁判所を介さないのでスピーディかつ柔軟に解決できる
  • 将来利息をカットしてもらえるので返済総額を抑えられる
  • 月々の返済額も減って返済が楽になる

デメリット

  • 強制力がなく、債権者が合意しないと解決できない
  • 利息制限法を超過する取引がないと、大幅な減額は期待できない

確かにデメリットはありますが、裁判所を利用しないため比較的簡便で費用も少なく済むため、債務整理の中でも最も利用者が多い方法です。

任意整理をしない方がいい7つのケース

以下のような状況であれば、任意整理しない方がいいと考えられます。

ブラックリスト状態になりたくない

クレジットカード

任意整理に限らず、債務整理をするといわゆるブラックリスト状態になります。

ブラックリスト状態とは、信用情報機関に事故情報が登録され、ローンやクレジットカードを一切利用できなくなることです。ブラックリスト状態を避けたければ、任意整理をはじめとした債務整理はできません。

特に、今後起業を検討していて事業融資が必要な方、住宅ローンを組みたい方などは任意整理しない方がよいでしょう。

【対処法】
・家族や知人に立て替えて支払ってもらう
・収入を増やしたり節約したりして、何とか自力で返済する
・金利の低いローンに借り換える
・生命保険を解約する、契約者貸付を受ける、財産を売却するなどして返済資金に充てる

ただし、上記の対処法を検討すべきなのは、任意整理をしなくても工夫すればなんとか返済していける方に限ります。

借金返済がどうしてもできない状態であれば、そのうちに滞納してしまうでしょう。借金返済を滞納すると、どちらにせよブラックリスト状態になりますし、さらに滞納が続けば財産や給与が差し押さえられる可能性もあります。

たとえブラックリスト状態を避けたいと考えていても、借金返済が継続できないと感じたら任意整理を前向きに検討しましょう。

借金に保証人や担保がついている

パートナーへの影響
保証人や連帯保証人がついている借金を任意整理の対象にすると、保証人や連帯保証人に借金の残債が原則一括請求されてしまいます。

所有権留保のついている車のローンを任意整理すると車を引き上げられますし、担保つきローンを任意整理したら担保になっている動産・不動産は競売にかけられる・または引き上げられると考えて良いでしょう。

このように、保証人や担保のついているローンについては任意整理しない方がよいといえます。

【対処法】
任意整理では、対象にする債権者を選ぶことができます。保証人や担保のついていない債務を対象に任意整理しましょう。そうすれば保証人や連帯保証人に迷惑をかけませんし、車や家なども失われません。

【借金の中に連帯保証人つきのものがある例】
借入先が3社あり、毎月計5万円の返済があるAさん。
3社のうち1社に連帯保証人がついている。
返済が困難になってしまったため、連帯保証人のついていない2社を任意整理した。

【任意整理の結果】
毎月の返済額が3社で計3万円になって返済が可能となり、連帯保証人にも迷惑をかけずに済んだ。

保証人つきの債務しかないなど、どうしても債務整理しなければならない場合には、保証人に事情を話して理解してもらった上で、保証人と一緒に債務整理するなどの対処をしましょう。

任意整理してもメリットがほとんどない

任意整理

適用金利が極めて低い場合や借入金額が小さい場合などには任意整理してもほとんど支払額が減額せず、メリットが見込めません。

たとえばろうきん(労働金庫)や公務員共済などの貸付金利は、1~3%程度など非常に低くなっており、任意整理してもあまり意味がないケースが多数です。

一般のカードローンでも借入額が10万円など少額であれば、任意整理のメリットはほぼありません。

任意整理を検討する前に、利率や返済計画を確認してメリットがあるかどうか確認しましょう。

返済を一度もしていない、借入から日が浅い

借金 隠す

借り入れてから一度も返済していない場合、債権者に任意整理の交渉をしても応じてもらえない可能性が高くなります。債権者からしてみると「初めから返す気がなかったのではないか?」ととらえて悪印象を持ったり「詐欺ではないか」と考えたりするためです。

一度も返済していない、あるいは借り入れから日が浅くて数回しか返済していない場合には任意整理するかどうか慎重に検討しましょう。ただ借り入れ時期から日が浅くても任意整理できるケースはあるので、事情があり返済が難しいという場合は一度弁護士に相談してみてください。

債務名義をとられている

支払督促や訴訟を起こされて債権者に「債務名義」をとられている場合、債権者はいつでも給料や預貯金を差し押さえられる状態です。このような場合は、任意整理の対応をするより差し押さえをした方が早期に債権回収できると判断され、任意整理の交渉に応じてもらえない可能性が高くなるでしょう。

ただ、実際に給料を差し押さえられる前であれば任意整理できるケースもあるので、あきらめる前に弁護士に相談してみましょう。

債権者が任意整理に応じない

No

借入先によっては任意整理の交渉に応じない場合があります。
任意整理の交渉に応じづらい債権者として、以下が例に挙げられます。

  • 一部の消費者金融業者
  • 日本学生支援機構
  • 強硬な個人の債権者

【対処法】
相手が話し合いに応じてくれずどうしても借金を支払えないなら、自己破産や個人再生を検討しましょう。

個人再生では過半数の債権者が反対しなければ借金を減額してもらえます。

自己破産では債権者が反対していても免責不許可事由さえなければ基本的には免責がおります(税金など一部債権を除いた借金が全額免除されます)。

この問題と関連して、任意整理を依頼するならです。これまで交渉したことのない業者が相手だと、その業者が任意整理に応ずるのかどうかわからないためです。

たとえば3社から借り入れをしている方が弁護士事務所に任意整理を依頼したけれど、そのうち2社については担当弁護士に交渉経験がないとしましょう。残り1社については借入額が少額で返済可能な状況です。

この場合、大口の債権者である2社が任意整理に応じなければ、弁護士に任意整理を依頼する意味がありません。

事前に全社について、依頼する弁護士事務所で任意整理の交渉実績があるか確認しておかないと余計なリスクを負ってしまいます。実績豊富な弁護士であれば、事前に「任意整理に応じる業者かどうか」をある程度判断できるので、こういったリスクが発生する可能性が低いです。

交渉や和解の実績については弁護士に相談した際に教えてもらえるので、依頼前に確認しましょう。

任意整理後、継続した支払いが難しい

借金返済が苦しい

借入額が大きすぎる場合や収入がない・少ない場合には、任意整理後の返済が難しくなります。返済できなければ意味がないので、任意整理以外の方法を検討するのが良いでしょう。

【対処法】
任意整理後の支払いができない状況であれば、個人再生で支払額を大きく減額してもらうか、自己破産で借金を0にしましょう。収入を得られない状態なら、自己破産後に生活保護を受給すれば生活が守られます。

たとえば病気やけがで仕事が一切できず、親族からの援助も期待できない状態になれば、自己破産をして借金をなくした上で生活保護を受けるのが最善の対処方法となるでしょう。

若いうちに任意整理しない方がいい?

若いうちに任意整理しない方がいいと考える方もおられます。

確かに任意整理するとブラックリスト状態になるため、近々ローンを組む予定のある方はしない方がよいとも考えられます。しかし一定期間返済を滞納してしまったら、結局はいわゆるブラックリスト状態になるので意味がありません。

むしろ若く独身の方であれば、家族のためにカードを作ったり住宅ローンなどの各種ローンを組んだりする必要がなく、ブラックリストのデメリットは小さいと言えます

早いうちに借金生活から抜け出して正しい金銭感覚を取り戻し、貯金の習慣を身につける方が、将来設計も立てられて有意義に過ごせるでしょう。

任意整理すべきかどうか迷ったら、弁護士に相談すると状況に応じてアドバイスを受けられます。1人で悩んでいる方は、まずは一度相談してみましょう。

<解決事例>マイホームを手放さずに借金解決!C子さん(38歳 主婦 子供あり)

<解決事例>マイホームを手放さずに借金解決!C子さん(38歳 主婦 子供あり)

匿名で診断OK! 質問に答えるだけ!借金がいくら減るかわかります。

減額診断スタート

司法書士法人みつ葉グループでは借金問題の専属チームがフルサポート。


電話無料相談タップで発信

メール無料相談

カテゴリー

お悩みから解決方法を探す

借金返済・債務整理の豆知識